らん

宝箱

水6月20日沖縄公演 ──水をください

ライブ前日に那覇空港に上陸し、国際通り、首里城、海と充分すぎるほど沖縄を満喫してから16時半過ぎに上機嫌で入場した。

今回がわたしにとって2公演目、そして最後の水だ。前回は愛知2日目、ほんの10日前。あの時は2階席の最後列の真ん中で、演出がかなり見やすい席だった。そして今回は1階席の2列目である。過去イチの近さだ。チケットを取ってくれたフォロワーには感謝しかない。

ライブレポは相場、自分が参戦した最初の公演について書くことが多いと思う。ただ愛知公演の時はわたしの精神状態的に書くことができなかった(レポとは関係ないので詳細は省きますが最愛のアイドルが活動終了したばかりで……)。しかし、このままレポを残さないのも後悔すると思い(実際、年末のロマポルのレポを書かなかったことをとても後悔している)、筆をとった次第だ。

 

セットは背景に大きな木(初見は龍かと思った)が生えており、ステージ上にはサポメンのポジションにステンドグラスのような模様の入った岩のようなオブジェが置かれていた。ステージを差す光と連動して、オブジェの色も変わっているようだった。水色と紫のグラデーションのような光がゆっくりと流れるように変わっていく。

誰かが聞いたことのない言葉でヒソヒソと何かお喋りをしている。時折「シッ」と聞こえ、その瞬間音が霧散するかのように静かになる。しばらくするとまたヒソヒソ声が聞こえ始め、また静かになり、それの繰り返しだ。セットに置かれているもの、聞こえてくる声、何もかもが抽象的で想像力が掻き立てられる。

開幕前のアナウンスが終わり、照明が落ちる。クラップをしながら立ち上がった。いよいよだ。

 

 

ピチャン……という神秘的な水の音ともに薄闇の中サポートミュージシャン、晴一さん、昭仁さんがステージに現れる。モニターにはとある歌詞が明朝体で表示された。

冷たい水をください

息を吸い込む音が聞こえ、昭仁さんにだけスポットが当たる。

 

ヒラリヒラリと舞い遊ぶように姿見せたアゲハ蝶

夏の夜の真ん中 月の下

喜びとしてのイエロー 憂いを帯びたブルーに

世の果てに似ている漆黒の羽根

 

アゲハ蝶始まり、しかもアカペラだ。けれど歌はそこでピタリと止まり、水の音が聞こえた後、アゲハ蝶ではない、違うイントロが流れ始めた。

 

 

1、サボテン

サボテンを聞くのは今回のツアーで3回目だ。1回目は初参戦の暁、2回目はファンダワ(Sonorityだったけど)。

1回目の時は縁の切れた友人を思い出しながら聞いていて、2回目はSonorityを聞けたのが嬉しくて「救いのない曲ってサイコー🎶」なんて思っていた。今回は……今回が初めてちゃんと真正面からサボテンを聞けたんじゃないだろうか。

2番に入る直前で静寂が落ちる。愛知の時は「まさか水に関する曲のメドレーか?1曲目からメドレー?」と少し困惑していた。それも束の間、必要最小限の音楽だけで2番が始まった。

わたしの席は晴一さん側。コーラスに入る様子を間近で見ることができた。いつもはボーカルに視線が行きがちだけど、今回はギタリストを見ている時間の方が長かった気がする。

曲が終わるとモニターにまた文字が表示された。

 

水面に浮かぶ

 

2、月飼い

ポルノファンの中で好きなカップリングについてのアンケートを取ったら確実にベスト5には入ってくるであろう人気曲、月飼い。黄色と紫色の照明がステージを照らす。

歌詞も、メロディも、世界観も、何もかもが好きだ。月を飼うという発想がロマンティックだし、情景の変化も美しい。これもずーっと聞きたかった曲。

わたしの人生七大後悔のひとつに「バタエフェツアーに行けなかったこと」があるのだけど、今回月飼いを聴けたことで少し解消された気がする。

水に沈むかのようなSEとともにツアーロゴが現れた。

 

20th Live Circuit "水" PORNOGRAFFITTI

 

3、IN THE DARK

そのままの勢いでIN THE DARK、初見の時はかなり驚いた。意外な選曲でオタクをびっくりさせる枠?と思ったけれど、愛知公演後に聞いてみたら「空の井戸からは水は汲めない」という歌詞があった。なるほど。

曲に合わせて照明がチカチカと光る。昭仁さん滑舌いいなぁなんてぼんやり考えていた記憶がある。二枚舌とか、やたらハッキリ聞こえた。

 

4、一雫

センターでボーカルとして歌う昭仁さんを、横でコーラスを歌いギターを弾く晴一さんをただ見つめていた。ラップパートの話をしたいところだけど、一雫でいちばん記憶に刻まれているのは二人で歌っていた姿だ。

うたが消えることなく花びらのように肩に止まったから、その一雫で何度も心が潤ったから、今ここにいるのだと思うと不思議な気持ちになった。日付は覚えていないけれど、ポルノグラフィティと出会ったのは確か6月頃だった記憶がある。当時の自分には全く想像できなかったであろう今。一雫、本当に聴けてよかったです。

 

ワシらがー!ポルノグラフィティじゃ!!の定番挨拶の後、昭仁さんが口にした言葉は客席をざわつかせた。

🎤「ここでね、皆さんにおろしたての種を聞いてもらおうと思います」

おろしたて?連番のフォロワーと目を合わせる。いやいや、やるのはPlastic Viperでしょ?だって福岡の後に例のツイートなかったし……。

🎤「聞いてください、『残響』」

 

5、残響(新曲)

えっえっえっ、と周りからしたら迷惑なくらいの声が出た(一応弁解させてほしいのですが曲名を言われてイントロが鳴るまでの間の話です……始まってからは静かにしてました)。

モニターには飛行機の窓が映し出される。夜の飛行機だろうか、雨も降っているようだ。

飛行機のシートベルト着用のランプが消え、窓からは東京が見える、みたいな描写から始まっていた。曖昧だけど、大切な人(恋人かな)との別れを回想している曲だった気がする。

 

知らない街で 知らない雨に打たれていたい

知らない空で 知らない音に紛れていたい

 

それぞれ1番と2番なのだけど、この歌詞がとても印象に残った。あとは「忘れられるかな」というフレーズも。

括りとしてはバラードになるのだろうか。暗いけれど鬱曲というのも違う。どっしりとした重さがあるけれど、引っ張られて気落ちするような感じでもない(少なくともわたしはそう思った)。作詞作曲については触れていなかったけど歌詞は晴一さんじゃないかと思いました。

曲が終わり、シンとした静寂に包まれる。ひと呼吸ほど置いてから拍手が巻き起こった。曲の余韻に浸り、感動を噛み締めるかのような拍手だった。

 

6、アポロ

周年でもないのにデビュー曲をやるのはかなり珍しいのではないか。王道曲とはいえかなりびっくりした。

サビの辺りで映画のエンドロール(スターウォーズみたいという意見をいくらか見たけれど確かにそんなイメージ、スターウォーズ詳しくないけど)のように歌詞が下から上へとテンポよく流れていく。

「歌え!!!」

昭仁さんにマイクを向けられ、ラスサビ前のパートをみんなで合唱する。あー楽しい!この日のわたしはテンションが上がりすぎてずっと声が裏返っていたような気がするけれど、気にしていられない。楽しいから。

 

7、スパイス

のどかなイントロが聞こえてきてまたえっ?と声が出た。周りからも戸惑いの声が聞こえてくる。

今までアポロの次はI believeだった。残り5公演にしてまさかのセトリ変更。続ポでも似たようなことがあったけど(参戦してないが)、この瞬間に自分が立ち会えるなんて夢にも思わなかった。

「流行りのアプリで写真を撮ろうと」でカメラを構えるようなポーズをしていた昭仁さんがとても可愛かった。びっくりし過ぎたからかこれしか覚えていなくて本当に悔しい。

 

🎤「新曲、いかがでしたでしょうか。このパートでは色々な初めてを聞いてもらいました。まずは残響、披露するのはこの沖縄公演が初です!」

拍手と歓声が巻き起こる。

🎤「その次がアポロ……わしらが初めて世に出した曲ですね。そしてライブでは初めて歌うスパイス。スパイスも、この沖縄公演からです!!」

沖縄、神すぎる。ありがとう。

 

 MC

【沖縄大はしゃぎグラフィティ】

沖縄に前日入りした二人。10年ぶりとはいえ流石にもう落ち着いて沖縄を楽しもうと思っていたものの、飛行機から見る海が綺麗すぎて空港に着いたらそのままホテルに向かう予定が「海が見えるカフェに行ってください!」とお願いする昭仁さん。

🎤「まあ結局カフェじゃなくてバーに行ったんじゃけど、アメリカンビレッジの。そこでビールを飲んで。沖縄といえばオリオンビールよ。痛風気にして控えとったんじゃけど、やっぱり気持ちええね!」

🎸「ワシもね、多分10年ぶりくらいに意見が合致すると思うんじゃけど、本当はホテルに着いてそのままラジオの収録で、さっきの残響を練習せないけんかったの。そんでホテルに向かってる道中で、波の上ビーチに向かってください!って。そんでビーチでオリオンビールを……あっ、ここもお前と同じじゃね!」

🎤「おぉ!確かに」

🎸「そんでビーチでラジオも収録したんじゃけど……なんか違うなって思って本当は二本撮らないけんところを一本だけにした」

🎤「あー、どっかでもう一本撮らないかんwwww」

「沖縄のこんな陽気な雰囲気であの暗い曲(残響)を練習するのが嫌で……笑」と言っていたけど、確かに残響は重めの雨がジトジト降っているような曲だった。

沖縄には不思議な力があるとか、若い頃沖縄での飲み会が高すぎてスタッフに怒られたとか、久々に沖縄に気持ちが弾んでいるようだった。

 

【サウナ問題】

🎤「こう全国ツアーを廻っているとね、温泉やサウナ付きの宿に泊まることもあってね」

昭仁さんがこう切り出した時、いつかのMCレポで見た宿の格差問題の話に触れるのか?と思い、若干身を乗り出した。

🎤「この前佐世保行った時意を決してサウナに入ったんです。あなたゴルフ行っとったじゃろ?」

🎸「あー、行ったねぇ」

🎤「行きましたよね?(客席に向かって)それくらい行かせてやってください、彼も頑張っとるんです。それで大浴場のサウナに行って……。サウナの前に前室みたいなのがあって二重扉っぽくなっとるんじゃけどもうドッキドキで開けて。晴一おったらどうする!?生まれたままの姿の晴一と二人きりとか気まずいことこのうえない!絶対嫌!!」

爆笑した。バンド組んで30年以上経つのになんで二人きりの場に放り込まれるとこんな気まずそうなんだ。

🎤「前室のすぐ隣に腰掛けてね、晴一が入ってきてもすぐ出られるように。扉がギィッて言う度にドキドキして……自分でも思うよ、わし何やっとるんだろって。情けないというか……」

昭仁さんが晴一さんに向き直る。

🎤「だからサウナで一緒になった時に備えて事前にお題を決めておこう!『卒業旅行の思い出』とか!」

🎸「ヤダヤダヤダ!!!」

地団駄を踏む晴一さん。

🎤「卒業旅行で金比羅山行ったねぇ〜、じゃ!みたいな」

🎸「ヤダヤダヤダ!!!」

🎤「なんでよ!?話題を決めておいて決まったセリフ(セリフって……笑)を話して出ていけば楽じゃん。テーマ『高校時代の思い出』とか。高校生のときに学校の近くのお好み焼き屋で晴一にお好み焼き奢ってもらったけどその500円まだ返してないなーとか」

🎸「ヤダヤダヤダ!!!」

高校時代の昭仁さん、晴一さんにお金借りすぎで笑う。

 🎸「早い者勝ちにしたらいいんよ。サウナ行ってどっちかがおったら後から来た方が帰るってことにした方が」

🎤「でも扉開けられて顔見られて出ていかれたらそれはなんかさ」

🎸「顔見たら「おう!」って挨拶だけして出ていけばええじゃん」

軽く挨拶をしステージに背を向けて前を隠しながらスタコラサッサと去っていこうとする晴一さん。

🎤「でもさ、あなた目悪いじゃん?」

🎸「サウナでメガネするわけにいかんもんな」

🎤「サウナ用のメガネがあれば別じゃけど……わざわざ買わんじゃろ」

🎸「でもさすがにおったら分かるじゃろ」

🎤「薄暗いサウナもあるで?煙で全然見えんようなとこ」

🎸「どんなサウナよ」

🎤「中入って座って横見たら「うぉっ!?」って。だからお題を決めておけば……」

そんなことするくらいなら事前に連絡して入る時間を伝えておけばいいのでは……と思いつつ話を聞いていました。

🎤「サポートミュージシャンの人達はサウナ行かんの?」

tasukuさんが静かに手を挙げた。

🎤「tasukuは行くのね。誰かと会ったりせぇへんの?」
tasuku「みなちんとたまに」
🎤「会うんじゃwwwwww普通に話すの?」
tasuku「そうですね普通に話します」

🎤「話すんじゃ」

🎸「みなちんのみなちんを見たり?」

タオルをこうピラっと、とタオルをめくるような仕草をする。みなちんが今日いないのをいいことに……。

会場から笑いが起きて数秒後、

🎤「……じゃあ、曲やるか」

🎸「やるか」

待ってください、この話の後にあの曲達やるんですか???

🎤「今回『種』っていうミニアルバム、EPを出したんじゃけど、それを3曲続けて聞いてもらおうと思います!」

切り替え早ぇ〜なんて思っていると照明が再び落ちた。

豊夢さんに焦点が当たり、激しいドラムサウンドが鼓膜を突き抜けていった。なんと途中でスティックを投げ捨て、手でドラムを叩き始めた。自分を含め客席から歓声が上がる。

 

8、峠の鬼

イントロのギターが痺れるほど大好きだ。さっきまであんなMCをしていたのが信じられないくらいカッコイイ。別人?

モニターでは歌詞が下から上に流れている。AメロBメロでは歌詞の漢字だけが抜粋され、サビでは歌詞全部が表示されていた。同じ国に生まれてこの演出を母国語で楽しめるって本当に素敵だ。

2月に種がリリースされ、あまりの良さにテンションが上がってしまい朝方まで眠れなかった。朝まで種をエンドレスで聞き続けていたし、一時期本当に種の曲しか聞いていなかった気がする。こんな感覚は久しぶりだった。それこそ、ポルノグラフィティにハマりたての自分がこんな感じだったかもしれない。

昔の曲だけじゃなくて今もこんなにすごい曲作ってるんだ!と感動したファン1日目の自分へ、今も変わらず、いやむしろそれ以上の曲をたくさん作っていますよ。

 

9、土竜

洞窟のような背景に歌詞が表示される。この曲も大好き〜!!めちゃくちゃカッコ良かった。手をブンブンするのも楽しい。

私の後ろ着いておいで!は本当に着いていきたくなっちゃいそうな、魅力的な声だった。この時自分の背中を︎👍🏻の手で指していた記憶がある。

「もう騙されんけぇ」←ここは言うまでもなく最高。

 

10、デッサン#4

こちらもモニターに歌詞が出ていた。この曲では特に文字遊びはなく、柔らかい暖色系の背景に丸みを帯びた温かみのある優しいフォントで文字が表示されてた記憶がある。

ここの種のゾーン、毎回毎回晴一さんが忙しなくギターを持ち替えていてかなり驚いた。ギターってこんなに変わるんだ。

スタッフから次のギターを受け取り、肩から掛けてその場ですぐにチューニングをして曲に入る。プロだからと言われたらそれまでだけど、本当に手際が良く、思わず目を奪われた。

この曲はギターソロがめちゃくちゃよかった……なぜか感想の大半がギタリスト寄りだな……

 

🎤「癖の強い種たちをここからは聞いてもらおうと思います」

ついに曲のことを種と言い始めた。

 

11、暁

暁で跪く昭仁さんを4年振りに見ることができた。前回よりも近いところで。

OVEЯの時もそうだけど、暁のアルバム曲たちが再びセトリ入りをするくらいの時間が経ったんだと思うと感慨深い気持ちになる。

「乱反射をして視界を奪う」で照明が激しく光る。上から白っぽいレーザーライトが降ってきて、それらが物凄い速さでチカチカと瞬いていた。思わず目を細めたけれど、ステージからは意地でも目を離さなかった。

 

12、渦

沖縄ではよく見えなかったけれど、照明の光が二人の足元に幾何学的な模様を作り出していて、それが渦巻くようにゆっくりと回っていた。

2番の「触ってよその下を後ろから裏側から」の手の動きがめちゃくちゃえっちでした……なんとも言いがたいけれど触り方というか手の動かし方というか……本当にエロかった。

 

13、Zombies are standing out

ゾンビの時は最初のところだけは手をパーにした状態で動かすようにしている。ゾンビっぽくなるから、という理由でしかないけどこういう謎のこだわりがあるとよりライブが楽しくなるような気がしている。

「清らかな水をくれ」で二人がレーザーライトの檻に閉じ込められていて、たまらなく興奮した(渦でもギタリストだけ檻に閉じ込められていた場面があったような)。毎回毎回思うけど本当にポルノは照明の演出が良すぎる。

 

歌が終わると同時にステージから昭仁さんがはける。晴一さんがマイクに一歩近づき、そのまま話し始めた。

🎸「今回インストを作るにあたって、どうせなら盛り上がる曲をやりたいと、みんなでC&Rをやろうじゃないかと思ってSETOUCHI BOYSって曲を作ったんじゃけど。誰がコール役をするかってことになってね。普通はボーカルがみんなを煽ってC&Rするところを!!若さと情熱で!!その座を手にした男がいます!!!登場していただきましょう、マネージャーの山田くんです!!!」

水色っぽい学ランに身を包み、ハチマキを巻いた山田くんがステージに現れた。山田マンの愛称でファンからも親しまれている若手マネージャーだ。

🎸「ワシらはアミューズっていうでっかい事務所に所属してて彼より偉い人が……なんとか長みたいな人がもうたっくさんいるわけ。彼はね、ポルノの中で一番若いマネージャーなんじゃけど、まだ自分の立ち位置を探っている状態なのよ。そこで!!今回ここでコール役を務めることによって!!」

おお!!

🎸「彼は出世し!!」

おお!!

🎸「出世し!!」

おお!!

🎸「社長になり!!……サザンの上にポルノグラフィティの名前を置いてくれないか」

爆笑

🎸「キューピーハーフのCMをやらせてくれないか。いや、ユニクロでもいいか」

ポルノグラフィティ、要は本人出演のCMをやりたいということで間違いないでしょうか。こちらもそれを求めておりますので、どうかよろしくお願いいたします。

山田「山田です!!」

元気よく自己紹介すると、C&Rについて説明し始めた。

山田「自分がレペゼン広島!というので皆さんは元気よくセトウチボーイズ!と叫んでください。その後、レッツゴーレッツゴーというので、その時はもっと大きな声でセトウチボーイズ!!をお願いします!」

C&Rは我々ポルノファンの得意分野だ。気合を入れて臨んだ。

 

14、SETOUCHI BOYS

レペゼン広島!セトウチボーイズ!レペゼン広島!セトウチボーイズ!レッツゴーレッツゴー!セトウチボーイズ!!

拳を高く突き上げながら、最後のセトウチボーイズでは勢いよく飛び跳ねる。めちゃくちゃ楽しい。

今回は珍しく本編中にサポメンのソロ回しがあった。晴一さんが身体を揺らしながらノリノリで演奏する4人を見ていたのが印象的だった。背を向けていたからどんな表情かはわからないけれど、とにかく楽しそうだった。

衣装を変え、サングラスを外した昭仁さんが再びステージに現れる。

🎤「レペゼン広島!」

セトウチボーイズ!!

🎤「レペゼン広島!」

セトウチボーイズ!!

🎤「レペゼン広島!」

セトウチボーイズ!!

🎤「レペゼン広島!」

セトウチボーイズ!!

🎤「レッツゴー レッツゴー」

セトウチボーイズ!!!!

 

15、ヴィヴァーチェ

そのまま間髪入れずにヴィヴァーチェ、なかなかの体力勝負である。

この曲を聞くとやっぱり解放区ロマポルを思い出す。あのキラキラとした景色が今でも忘れられない。

最後のくキミの奏でる旋律があゞ美しい>というフレーズが出てきたとき、結局僕が言いたかったのはこれなんだと納得することができました。もがいていようが、停滞していようが、きっとどんな状況でも、命あることはとても美しいと思えるからです。

リリース時のインタビューでこう話していたのを思い出す。この曲を聞く時に1番耳が集中するのはここだ。

 

16、アゲハ蝶

もうクラップも慣れたものだ。多分目をつぶってもできると思う、しないけど。

いわゆる神7と呼ばれる(ファンが呼んでいる)有名曲の中で、わたしはこれが一番好きだ。これがないと帰れない。アゲハ蝶がないライブはどこか物足りなく感じる。

ラララの手の動きが揃っていなかったらしく、珍しく昭仁さんが「揃えましょう!」と右から左へワイパーをしてくれた。後ろを見ていなかったのでわからないけれど、昭仁さんがワイパーをした途端気持ち悪いくらい一気に揃ったらしい。これは見たかったな……。

 

17、THE REVO

この曲は、わたしにとっては2025年を象徴する曲だ。選んだ道を肯定してもらえている気がして、ライブで聞ける度に胸の奥からあたたかいものが溢れてくる。大きな声でシンガロングできるのも楽しい。何より「とて」が本当に良い。この瞬間はいつも意識をステージの中央のみに集中させて、息を潜めるようにして耳を傾けている。

 

18、はみだし御免

イントロの「ウォーウォウォウォ」の尺が長く取られ、みんなで拳を突き上げながら合唱する。「譲れない生き様がある」の後、3秒ほどの静寂が落ちた。完全な無音ではない、風が吹き抜けるような音が聞こえた。

「御免」

再び激しく楽器が鳴り始めた。わたし達のテンションも再び高揚する。

モニターに歌詞が踊るように表示される。

「ただ あなただけでいい〜」のパートから鳳凰が生まれ、紅く燃え上がった。モニターの演出についてはこれがぶっちぎりで良かったと思う。

 

19、愛が呼ぶほうへ

枝垂れ桜のようにステージの天井から花が咲き乱れる。モニター内ではヒラヒラと花びらが舞っていた。

記憶の端々に残るあらゆる出来事がすぐ横を通り抜けていく。10年前のわたしはまだ、この光景を知らない。出会えてよかったなぁとしみじみ思う。ライブに行くたびにいつも思う。まさしく、愛が呼ぶほうへ導かれている。この光景を、この先もずっとずっと見続けていたい。

───10年ぶりの沖縄、いかがでしたか?僕の記憶が正しければ10年前も僕がギターを弾いて彼が歌っていたと思います。多分10年後もこのフォーメーションは変わらず、僕がギターを弾いて彼が歌っていると思います。

この後、冗談っぽく晴一さんはこう言ったけれど、わたしはこの言葉が本当にうれしかった。10年と言わず、20年後もその先もずっとずっと同じフォーメーションで、ポルノグラフィティとして活動し続けてほしい。

 

曲が終わり、楽器も音を止め、会場に沈黙が落ちる。最初と同じように、息を吸う音が聞こえた。

 

綺麗な水をあげよう 望むまま

 

「冷たい水をください」で始まり「綺麗な水をあげよう」で終わる、ポルノグラフィティだからこその美しいライブだった。

こうして、本編が終了した。

 

 

アンコール

ポルノ!ポルノ!と手を叩きながら安定のポルノコールを繰り返す。Tシャツに着替えた二人とサポメンがステージに再び現れた。

晴一さんが若干客席に近寄って手を振る。近!!!!!と再びテンションが上がっていると、一瞬こっちを見た。いま目合った?目合ったよね!?とフォロワーとヒソヒソ声で盛り上がる。

🎤「あんたらが卑猥なカタカナ3文字を連呼するけぇ、アンコールやるよっ!!!!!!」

曲に入る前にサポートミュージシャンを紹介し、お決まりのハルイチ〜!アキヒト〜!タイムである(晴一さんの挨拶は愛が呼ぶほうへの時に書いたため、昭仁さんのだけ書きます)。

名前を呼ばれた昭仁さんは、まずはツアーの最初がコロナで延期になってしまったことを謝り、療養中のことを話し始めた。

🎤「高熱にうなされながら病床に臥せって、最初は何も考えられずただうなされてただけじゃったけど、徐々に熱も引いてきてね。その時に思い浮かんだのは、お客さんみんなが目の前にいてくれて、温かく迎え入れてくれる景色。……甘えとるって思われるかもしれんけど、きっとこうやって迎え入れてくれるんじゃないか、優しく背中を押してくれるんじゃないか、そんな風に思ったんです」

愛知でも同じような話をしていたはずなのに、なぜだか今回は妙に涙腺に来て、じわりと滲んだ涙を指先で軽く拭った。

🎤「さあ、この後は……変な踊りをやります!!大丈夫?アンコールで変な踊りはキツイぞ?」

変な踊り〜!!!!!大好き!!!!!任せてください!!!!!!

 

1、ミュージック・アワー

JOPGFM〜🎶から始まるVer.164。何回か聞いているけれど真っ先にファンダワの記憶が過ぎった。

2番で昭仁さんがわたし達のいる方に来てくれた。AメロでもBメロでも気にせずとにかく必死で飛び跳ねながら手を叩いていたからか、確実に絶対に間違いなく昭仁さんと目が合った。もうこれは絶対です。譲りません。

「あいやっあいやっ、あいやそうそうっ!」

あいやそうそう!?これやってくれると思わなかった……沖縄でテンションが上がっていたから?沖縄以外でもやってる?映像化されているものだと2016年のTHE WAY以来?ここめちゃくちゃびっくりした。足さばきが軽やかだった。

 

🎤「続いてが最後の曲です!」

晴一さんがチューニングをしながらギターをジャジャーンと鳴らす。

🎸「あ!!!」

いきなり大きな声を出した。

🎸「ちょっと喋っていい?」

🎤「ええよ」

🎸「サウナの件、どうすればいいかずっと考えとったんじゃけどいいのが浮かんだ。入っている時は赤いパンツを脱衣所に置いとくんよ」

あ〜!と客席からも納得の声があがる。

🎤「確かに!!それ分かりやすいね!!」

サウナ問題が解決(?)したところで、最後の1曲が始まった。

 

2、ライラ

ライラ!?初見の時本当に驚いた。ジレンマじゃないんだ!?REUNION以降はジレンマオンリーだったため、勝手にもうやらないと思っていた。今回2回目なのに掛け声がカークジラ!しか言えませんでした。カタカナ覚えるのが昔から大の苦手で……。

語りパートでは今回が20回目という節目のツアーであることに触れ、メンバー、サポートミュージシャン、スタッフ一同、これからも邁進していきたい、といった内容だった。

「皆さんの!笑っている顔が見たいから!!喜んでいる姿が見たいから!!」

ここ本当に嬉しかったな。原動力が我々ファンであること、それを言葉にしてくれること、その両方が嬉しかった。

山田マンを始め、スタッフ達がステージに登場した。楽しそうに笑いながら客席に手を振っている。まるでパレードみたいだ。それに応えるように精一杯こっちも声を出し、タオルを全力で回した。山田マンがちょうど近くまで来たので、絶対出世しろ‼️応援してるぞ‼️と目で激励を送りました。

最後の「歩き疲れたら帰っておいで」で昭仁さんが床を指さしていたのが本当に嬉しくて。さっきの挨拶と併せて、やっぱりライブはホームなんだと噛み締めた。目が合ったこと以上に嬉しかったと思う。

もし今後、人生の転機(転勤、結婚、出産など)でポルノから離れることがあったとしても、いつか自分にとってポルノの曲が「懐かしいもの」になる日が来てしまったとしても、"ここ"を歩き疲れた時に帰ってくる場所として示してくれていることにこれ以上ない幸せを感じる。もちろん離れる気なんて毛頭ないけれど、何かのきっかけでそんな日が来てしまったとしても、あたたかく迎え入れてくれるような気がして、その優しさに鼻の奥がツンとしてくる。だからライラが好きだし、だからポルノグラフィティが大好きなのだ。

胸の奥が温かくなるのを感じながら、わたしの最後の水は幕を閉じた。

 

 

終演後、フレームとステッカーを受け取る。今回のひらがなは「り」。

外に出るとまだ空の端が僅かに明るいことに気がついた。今走れば日が落ちる手前の海を見られる!!友達とダッシュで浜辺に向かった。

f:id:akht99hrit:20260625082633j:image

今回の水ツアーは普段のライブとかなり様式が異なっていたように思う。一応「種」というEPを引っさげてのツアーではあるものの1曲目が既存曲だったり、周年で披露することが多いアポロを歌ったり、いつものような捻くれセトリではなく(ごめん!)水にまつわる曲をたくさんやってくれたり、アンコール曲がジレンマでなくライラだったり、マネージャーやスタッフがステージに登場したり。当たり前から一旦離れてみる、という意味合いがあったのかもしれない。

前回のロマポル(OVEЯ)の時に、この人達の音楽に人生を捧げたい、人生をかけたいと改めて思ったのだけど、今回はどちらかといえば今回はこれからも共に歩みたい、という気持ちの方が強い。

活動は永遠ではないということ、それはもう痛いくらいに知っている。わかっている。

それでも未来の話をたくさんしてくれるポルノグラフィティは希望そのもので、口先だけの言葉ではないのはライブを見ていれば伝わる。この先も応援し続けたいし、ライブにも行きたいし、何より彼らの作る曲をずっとずっと聞き続けたい。いつか来る終わりを憂うよりも、今の時間をとにかく大切にしていきたい。

今年の秋には、アルバム「果実」のリリースが決まっている。みんなのうたで流れていたマスク・ド・カメロ、最初の公演で披露されたスペースヴァンガード、愛知公演で聴いたPlastic Viper、そして今回からの残響が入る。秋が明確にいつのことを指しているのかまだわからないけれど、リリースが決まっているだけでこんなにも嬉しい。

種は眠り、水に目覚め、果実となって響き始める。鳥は果たして何へと繋いでくれるのか。答え合わせとともに、その先の景色を見たいと切に願った。

2025年 都内在住オタク遠征費まとめ

地方在住オタクから都内在住オタクになりました、らんです。今年の夏頃、転職を機に上京してきました。今年は財布の紐が緩みっぱなしでライブ絡みでいくら使ったか計算するのが本当に怖い……ただ関東での現場が多かった分交通費・宿泊費は抑えられたと思います。

昨年の遠征費はこちら👇

2024年 地方在住オタク 遠征費まとめ - らん

 

簡単な自己紹介と経済状況↓

・20代、社会人4年目
・ひとり暮らし
・都内在住(地元は愛知)
・チケ代、交通費、宿泊費は毎月1万円ずつ貯めているオタク貯金から捻出するのを基本ルールとしています。ただ今年は引っ越し代や家具家電購入諸々でメイン貯金がほぼほぼ吹っ飛んだのに加え、上京後はあまり貯金できていないので最近は結構カツカツです^^;

 

金額について

チケ代、宿泊費、グッズ代はメールやクレカの履歴を元に計算しています。また前述の通り今回は関東の現場が多かったため、身バレ防止のために交通費は金額を少しぼかしています。

 

参戦したライブについて

今年は10公演参戦しました。過去イチの数です。フェスなど複数の出演者がいる現場が多かったな……。あと数ヶ月連続で入っているので毎月あちこち出かけてて結構ハードでした……楽しいけどお金が飛びすぎて毎月クレカの明細を見てひっくり返ってました。来年は気をつけたい……。

 

1月

【ARASHI FILM CONCERT TOUR 2024-2025】

チケ代 2,130円

交通費 1,700円くらい

こちらカウントするかかなり悩みました……。実際のライブではなく10周年時のライブ映像を全国の映画館で見ることができるというもので、本当のツアーのように各地の映画館でそれぞれ期間を設けて上映されていました。ファンクラブ限定のものです。名古屋での上映期間内にわたしの誕生日が重なっており、無事にチケットも取れたので今年は16年前の嵐にペンライトを振りながら誕生日を過ごしました(余談ですが次の誕生日は嵐の春ツアーの当落日です……メンタルが……)。

 

8月

【NAOTO 20th Anniversary Live「SERENDIPITY」】

チケ代 10,230円

交通費 700円くらい

宿泊費 5,410円

上京して最初の現場でした!場所は東京国際フォーラム。なんで既に上京してるのに宿泊しているのかというと、今回遠方の友達との参戦で、チケット確保&ホテルの予約がわたしの上京が決まる前でした。上京が決まった時にホテルをキャンセルして友達を家に泊めようか悩んだのですが、引越して2週間弱で人を泊められる状態にできるのか怪しかったのでそのままホテルに泊まることに……。まあ安かったのでOKです。

 

9月
【ROCK IN JAPAN 2025】

チケ代 16,550円

交通費 1,300円くらい

グッズ 2,000円

2年ぶりのロッキン、前回は暑さにやられ早めに退散してましたが、今回は9月開催だったこともありかなり快適に過ごすことができました。夕方になる頃にはかなり涼しくて風が心地よかったです。グッズはタオルを購入。

【本間還暦祭(※2days)】

チケ代 26,750円(13,375円×2)

交通費 1,600円くらい

元々1日だけの予定でしたがやっぱり初日も行きたいと思い急遽2日間参戦することに。こういう時サクッと行ける環境になっただけでも上京してよかったなぁって思います。約1年半ぶりの有明でした。

 

10月

【FANCLUB UNDERWORLD6 福岡】

チケ代  10,725円

交通費 26,260円

宿泊費 16,000円

グッズ 9,500円

ポルノグラフィティのファンクラブ限定ライブ。人生初九州、そして人生初飛行機でした……。飛行機って高いんだね……。そしてグッズ代思ったよりもいっててびっくりしました。キーホルダー調子に乗って買いすぎたな。


11月

【B'z LIVE-GYM 2025 -FYOP-】

チケ代 13,900円

交通費 24,460円(5,900円+8,000円+10,560円)

宿泊費 0円

グッズ代 6,000円

人生初のB’zライブ、名古屋2日目公演でした。「いつか絶対」と口にし続けて今年ようやく叶えることができました……感無量。グッズはタオルとTシャツを購入。Tシャツのデザインがカッコよくて気に入ってます。

そして、名古屋なのに交通費がなぜこんなにかかっているのか。元々朝イチの高速バスに乗って愛知へ向かう予定でしたがバスの出発時間に自宅のベッドで目を覚ますという大ポカをやらかしました……。これは言い訳ですが前日に会社の飲み会入ってまして……はい……。

急いで新幹線を予約して荷物を持って東京駅まで走りました。本当に痛すぎる出費となりました……。たかが東京⇔名古屋間でこの金額……悔しい……。ちなみに実家に泊まったので宿泊費は0です。


12月

【B'z LIVE-GYM 2025 -FYOP-】

チケ代 13,900円

交通費 0円

もう1公演おかわりしたい!とダメ元でリセール応募したところ、奇跡的に当選しました……。夢の東京ドームです。ワケありではありますが、交通費は0円です。ステージよりも天井の方が圧倒的に近い席でしたが、名古屋では聞けなかった曲も聞くことができてとっても楽しかったです!ただ、隣でずっとカラオケ大会が開催されててそれが本当にイヤでした😇😇😇ライブでカラオケする人を許さない😇😇😇

【みなとみらいロマンスポルノ'25 〜THE OVEЯ〜】

チケ代 30,195円(13,695円+16,500円)

交通費 2,000円くらい

グッズ 6,700円(予定)

これは年末のライブなので未参戦どころか未開催ですね。友達のおかげでなんと3日間中2日も行けることになりました……ありがたや……。チケ代が違うのはグッズ付きかそうでないかの違いです。グッズも今回は事前販売がないためあくまで予定となりますが……絶対にロンTとキーホルダーだけに留めます。絶対に!!!

 

 

さあ、いよいよ合計金額を出します……!

チケ代 124,380円

交通費 58,020円

宿泊費 21,410円

グッズ 24,200円

合計 228,010円

 

おっと……!?ここで比較のために去年の金額も見てみましょう。

チケ代 79,530円

交通費 54,200円

宿泊費 22,795円

グッズ 64,891円

合計 221,416円

ちなみに2024年は6公演に参戦し、そのうち4つが遠征でした。そう考えると今年は現場数のわりに結構抑えられた方なのかな?転職活動頑張って本当によかった……。

とはいえやはりもう少し金額は抑えたいところ。来年は20万を切れるように頑張りたいです!来年も楽しく悔いなくオタクライフを満喫していこうと思います!少し早いですが、皆さま良いお年を!!!

人生で初めてB’zのライブに行った話──B’z LIVE-GYM2025 FYOP名古屋二日目

いつか絶対B’zのライブに行くぞ、と胸に誓ったのは一体何歳の頃だっただろう。一体、何年越しにこの夢は叶ったんだろう。

人生で初めて好きになったバンドはB’zだった。典型的な「親が好きでよく聞いていたから」パターン。初めて聞いた曲はたぶん衝動。親の影響に加え、わたしは物心ついた時から名探偵コナンが好きだった。コナンが月曜7時に放送していた頃からアニメを見ていたし、映画も毎年のように見に行っていた。そうした中でB’zを好きになるのは自然な流れだと思う。

B’zがコナンのアニメ主題歌になる度にワクワクしていたし、ドラマ主題歌やCMソングとしてテレビから聞こえてくるとついつい耳を傾けてしまう。にわかファンの範疇だけれども、それでも好きだった。

中学が分岐点となり、今ではポルノグラフィティのオタクとして元気にあちこち飛び回っている。おかげで行動力もそれなりに身につき、そろそろB’zのライブに行く夢を叶えるかと、直近のツアー日程を調べたのが去年の春頃のことだ。いつかいつかと言ってるうちは絶対に叶わないと、ここ数年で思うようになった。けれど2024年はソロ活動がメインの年のようで、わたしがライブに行くのはまだ当分先の話になるだろうな、とこの時は思っていた。

その年の暮れ、B’zがなんと紅白に出場することが決まった。しかも初出場らしい。年末年始はゆっくりしたいからと、あれだけ売れてるのに今まで一度も出たことがないと前に聞いたことがあり、出場者発表時に名前がなかった時点で正直諦めていた。

うれしい……まさか令和になって紅白に出るB’zを見られるなんて……。そしてわたしはその紅白で完全に心を掴まれた。出演時間はおそらく15分もなかったと思う。あの短い時間でここまで心を動かされた。ライブに行ったらもっとすごいに違いない。絶対に行こう、今年こそ夢を叶えよう。そう意気込んでわたしはファンクラブへと入会した。

チケット争奪戦になるのは覚悟の上だったけれどなんとか名古屋公演のチケットを手にすることができた。ドーム規模じゃなかったら取れてなかったかもしれない。ひとまず安堵した。グッズの事前販売には間に合わなかったけれど整理券は確保できたため当日タオルとTシャツを購入した。Tシャツは黒を購入。真ん中に心臓のようなハートが描かれており、一目見て気に入った。ガチャガチャは人が多すぎて諦めたけど、1回くらい回せばよかったなぁ……。そんなことを考えながらドームの向かいにあるイオンで時間を潰した。

※以下セットリスト、演出等ネタバレあり⚠️

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しみすぎてかなり早い段階で入場した。席は一塁側スタンド38列目。少し遠いけど見通しもよくてまずまずの席だった。

やることがないのでポテトを買ってきて席で食べていた。ステージ上のドデカスクリーンに巨大なラジカセが映し出されていて中に入ったカセットがグルグルと回っている。会場内には洋楽(70年代のものらしい)が流れている。花道やトロッコが通りそうな通路はなさそうだ。

ソワソワしながら2時間弱待機した。客電が落ち一気に会場が沸き立つ。ずっと回転していたカセットから火が出てあっという間にラジカセ全体が業火に包まれた。アルバムのジャケ写の再現で、心做しか会場の温度も上がった気がした。

そしてお二人が登場。松本さんがまず中央から現れ、稲葉さんがド派手なファー付きのノーカラーコートを羽織って登場した。いよいよ開演だ。

 

1.FMP

人生初B’zの1曲目これなの幸せすぎる。

最後に来るかと思っていたから一発目から惜しみなくやってくれるのうれしい。火柱が豪快にあがる。松本さん思ったよりも元気そうで安心した。稲葉さんはいつの間にか上着を脱ぎ捨てていた。にわかでも分かる、1曲目から絶好調だ。


2.兵、走る

高校生の頃、毎朝このCMが流れてるのを聞きながら学校に向かう準備をしていたため、なんだかすごく懐かしい気持ちになった。 スクリーンでは桜吹雪が舞っている。愛知はラグビーワールドカップの開催地であるためそういう意味でもうれしかった(なんならこのCM流れてるの愛知だけだと長いこと思い込んでおりました……)。


B’zの……」

わぁっ!!!と会場がワクワクに包まれる。あのお決まりのワードがいよいよ聞ける。

B’zの……」

「ちょっと待った!」

突然松本さんがストップをかけた。

「たまには、オレにやらせてくれるかな?」

再び盛り上がる会場。

B’zの……」

B’zの……」

B’zの……」

B’zの……」

3、4回ほど繰り返した後、松本さんが稲葉さんを見た。バトンを受け取った稲葉さんが叫ぶ。

B’zの!!!LIVE GYMにようこそ!!!!」

激しいドラムの音が聞こえて、そのまま次の曲に突入した。


3.声明

ひっくり返りそうになった。

今回地元公演だったため、ライブ前日に実家に帰省し、予習がてら古いビデオデッキの中に眠るB’zの音楽番組を見ていた。その時見たのが2017年のMステで披露した声明とultra soulだ。聞きたいけれど、結構前のシングルだしなんとなくやらないだろうと思っていた。だからこそとてもびっくりしたし本当に好きだから嬉しかった。

2017年はわたしにとって、忌まわしいというか思い出したくないというか嫌な記憶のかたまりみたいな年だった。そんな中で救いを見いだしていたのが音楽だった。あの当時救われていた曲は沢山あるけれど、声明はそのひとつだ。開始早々泣きそうになった。


4.MY LONELY TOWN

この曲は初めましてだった!初めて聞いたけどすごく好きな曲調で予習が足りなかったこと悔をやんだ。サビが特に好き。 映像も印象的で、大海原に客船のような大きな船が浮かんでいた。


5.DIVE

これも初めましてだったけど最初のイントロでこれ絶対盛り上げ曲だ!!!って確信した。事前にこの曲のこと知ってたらもっと楽しめただろうな〜と悔しく思いながら周りに合わせて「DIVE!」で勢いよく拳を突き上げた。

 

MC

「名古屋〜!!!楽しんでますか!!!!!」

イエーイ!と会場が応える。

ナゴヤドームに来たのはコロナ前のツアー以来なんですがいつの間にか名前もバンテリンドームという名前になっていて……」

バンテリンドーム、未だに慣れない呼び方だ。学校の屋上からナゴヤドームが見える環境に数年いた身としては、なかなかこの改名は受け入れ難い。

「今回FYOPというアルバムを出したんですがFYOPってどういう意味なんだろう、ああじゃないかこうじゃないかって皆さんが盛り上がっているのを傍目に見てたんですけどね、どんどんハードルが上がっていくなぁって……プレッシャーが……」

は、傍から……?傍からってどっから……?さらりと恐ろしいことを言うなこの人……。

「今回は短期間で作り上げるというよりかはこの2年間でひとつひとつ作り上げたものが……こう……1本の木になるような……そんな感じで。まあ聞いてもらえてるといいなと。聞いてない方もいるかもですが……これを機に聞いてもらえると……」

いやいやそんなわけないから!!ここに来る以上は聞いてますからみんな!!!

そんなMCからアルバム楽曲のターンに移った。


6.恐るるなかれ灰は灰に

松本さんの痺れるようなギターから始まる。語りはなしでそのまま歌に入るのかな、と思っているとイントロを再び演奏し始め、稲葉さんの語りパートが入り歌がスタートした。アルバムを購入し順番に一曲ずつ聞いていき、二曲目でいきなりなんだこれ!?となった楽曲。聞けるのをとても楽しみにしていた。

稲葉さんはリフトのようなものに上がり、かなり高いところで歌っている。ステージも広い上に稲葉さんは元気にあちこち動きながら歌っているため、ライブ中何度か稲葉さんの姿を見失った。60歳を越えていることを忘れそうになるくらいパワフルで驚く。


7.INTO THE BLUE

こちらもアルバムから。全編ほぼ英語の歌詞。照明も青っぽくなりタイトルのように青をかなり意識した演出だった。


8.The IIIRD Eye

スクリーンに突如大きな瞳が映し出された。特徴的なイントロが耳を突く。ルパンの曲だ!!!メロディがオシャレだし何より聞いてて気持ちよすぎる……。途中で雰囲気がガラッと変わってそこからまた戻ってくるのが大好き。これ聞けるのかなり楽しみにしてた。瞳がぱちくりと瞬きをする度に映像が切り替わり、稲葉さんと松本さんが交互に映し出される。

転調パートでは煌びやかな夜の街の風景が流れていく。この辺かなりルパンっぽい。曲調が戻ると同時にまた大きな瞳の映像に変わった。

今のB’zにしか出せない色だと思う。本当にカッコよかった。

 

MC

「毎回セットリストを決める時に色々考えるんですよ。この曲演ったら喜んでくれるかなとか、この曲演らなかったらクレームくるかもな〜とか考えるわけですよ。決してチャチャっと決めてるわけじゃないですよ。これは全バンド、全アーティストを代表して言わせていただきます!適当に決めているわけではないです!!皆さん、拡散しておいてください」

え、稲葉さん拡散とか言うんだ……。やっぱりこの方もエゴサする系ボーカル……?

「次は、久しぶりの曲をやろうかなと。今回はこういったシンプルな形で披露させていただこうと思います」

キーボードの方……川村ケンさんと稲葉さんだけがステージに残る。

川村さんが弾き始めると稲葉さんが慌てて止めた。

「あーちょっと待って」

笑いながら会場を見渡す。

「あ、ちょっとバレました?」

えへ、わかっちゃった♪と言いたいところですが、ドにわかのため何の曲か全くわからず涙。

「えー、可愛い曲です。最近自分が可愛くなってきたので……」とボソッと呟く稲葉さんに「可愛いよー!!」の声があちこちから飛ぶ。照れたのか若干の間があった後「……昔はかわいいとか言われても「なんだよそんなことねぇよ、バカ!」なんて思っていましたけど、最近は素直に「ありがとうございます」と受け止めております」と口にした。会場の歓声が大きくなると「なんのコーナーですかこれ」と笑っていた。そんなことねぇよバカの言い方可愛すぎる……。稲葉さん最初から最後まで一貫してずっと敬語だしめちゃくちゃ謙虚だし可愛いし歌ってる時とのギャップすごいな……。


9.となりでねむらせて

そして始まった9曲目、これも初めましての曲だ。40年近く活動してるバンドの曲を全て履修するのはやっぱり難しかった。

しっとりとしたメロディーで、思わず目を細めてしまうほど愛に満ちた可愛い歌詞だった。ライブが終わったあとに原曲を聞いたら全然違ってびっくりした。個人的にはライブアレンジの方が好みだったからライブ円盤が発売されたら見まくろうと誓いました。


10.綺麗な愛じゃなくても

バンドメンバーが再びステージに戻り、そのままもう一曲披露。こちらもレア曲らしい。初めて聞いたけどめっちゃ良かった。バラードはあまりハマらないタイプだけど、ライブから数日経った今もずっと頭の中で流れている。


11.EPIC MATCH (Tak Matsumoto)

ナゴヤドームの来場者数が1億人に達したことを記念して松本さんが書き下ろしたテーマ曲。

ドームのど真ん中で演奏する松本さんが映し出される。外の映像に切り替わり今度は外で演奏している姿が……まるで吸い込まれるかのようにカメラはドーム内に入っていき再び中での映像。こんなすごいのいつ撮ったの……と思っていたけれどどうやらMVらしい。

ライブ全体を通して松本さんあまり喋らなかったけど、それがデフォなのか体調が理由なのかはわからない。ただ、ギターを弾く松本さんの姿はとてもカッコよくて、本当に痺れた。ボスと呼ばれてることを今年になってから知ったけれど、それも納得の風格とギターだった。


12.LOVE PHANTOM

イントロで大絶叫しているといきなりスクリーンがまっぷたつに割れ、中から信じられない大きさのB’zのロゴが出現した。紅白の時とは比にならないサイズだった。稲葉さんがなんとそのロゴの上で歌い始めてさらに驚いた。紅白セルフオマージュ素敵過ぎる。紅白きっかけでライブに来たわたしのような人間にとってはこれ以上ない最高の演出だった。お金かかってるなぁ……。

紅白後に公開されたライブ映像のように上から飛び降りるのかな……?とドキドキしていたけれどさすがにそこまではなく、普通に階段を降りながら歌っていた。「そしてわたしは潰される」のパートを紅白で話題になったバチイケベースお姉さんこと清さんがやってくれたの神だった。

やってくれるだろうとは薄々思っていたけれど、まさかここまですごい演出で魅せてくれるとは……めちゃくちゃテンション上がりました。最高。


13.ultra soul

からのultra soul!!!これは完全にこちらを落としにかかっている。こんな否応なしに全日本人のテンションが上がる曲他にある??????まじで楽しいめちゃくちゃ楽しい最高。「ハイっ!!!」が生でできて幸せです。紅白の時客席の人達が羨ましくてたまらなかったけれどあれから一年経たずにできるとは……。なんだか感慨深い。

稲葉さん後半でかなりステージの端の方にいて、「鍛え抜かれるDo it Do it Do it Do it」のところ、間に合うか!?ってハラハラしたけれど途中で気づいたのか若干小走りになってどうにか滑り込んでマイクを松本さんに向けていた。


14.鞭

これも聞けるの楽しみにしてた!!!!!歌詞がウネウネと蠢きながらスクリーンに表示される。「鞭打つの」で文字がドデカくなったり「ムチウチナ……」のところは一文字ずつ表示されたりと歌詞の魅せ方もとてもよかった。「手放せない」の歌い方音源とちょっと違っててよかった。ライブも終盤に差し掛かってるのになんてことない顔で歌いこなしててすごい……。


15.Still Alive

冒頭の歌詞が聞こえてきた瞬間、何が起こったのかわからなくて思わずフリーズした。

実はライブ前日に実家で見た映像はもうひとつある。2017年FNS歌謡祭のStill Aliveだ。

声明との両A面シングルだからこっちはやらないと思っていた。声明が聞けただけでも充分嬉しかったのに、初ライブでこんな幸せがあっていいんでしょうか。ようやく2017年──中2の自分が成仏できた気がした。


16.ギリギリchop

知らないコーレスの後に知ってるイントロが流れたもんだから本当にびっくりした。これもイントロでアガる曲。やっぱバンドのライブはタオル回してなんぼだと思う(1日目はjuiceだったらしい、そっちも聞きたかったな)。

「すぐにつぶれる」のシャウトは本当にすごかった。稲葉さんの声ってやっぱり楽器だ……と感動した。

 

17.Brotherhood

本編最後の曲。てかアルバムツアーなのに最後アルバム曲じゃないんだ……!?聞いたことはあるけれど曲名が出てこなくてなんだっけ……ってしばらく考え込んでた。We'll be alrightの合唱楽しかったなぁ。 これもロングボイスとシャウトが凄かった。

 

 

本編が終了し、座りながら水分補給をしていると、あちこちから声が聞こえ始めそれに伴いウェーブが走った。アンコールの定番らしいというのは予習済みだったけれど、実際やってみるとかなり新鮮で楽しかった。

しばらくウェーブを繰り返していると、オルゴール調の優しいイントロがどこからか聞こえてきた。後方からの「いつかのメリークリスマスだ!」という声にハッとしながらステージに再び目をやった。

 


アンコール

1.いつかのメリークリスマス

なかなかライブでやらない曲だと聞いていたし、もしやると12月公演だけだと思っていた。まさかやってくれるとは……。ステージではクリスマスツリーを模した照明がイルミネーションのように輝いている。

ステージに再び全員が登場する。サポメンの方たちはみんなライブTシャツを着ていたけれど二人は違った。稲葉さんはスパンコールが煌めく真っ赤な服、松本さんは真っ白に洗練されたオシャレなジャケットを羽織っていた。アンコール用の衣装とかあるんだ!?ていうかこの衣装、紅白の衣装よりもハッキリとした色味で最高なんですが……。LOVE PHANTOMもそうだったけどあの日の紅白を越える紅白セルフオマージュありがたい……。

しっとりとした雰囲気の中、ここナゴヤドームだけはひと足早いクリスマスを迎えていた。この歌詞に共感できるようなクリスマスを過ごしたことはないけれど、なんだかすごくジーンとしてひたすらステージを凝視していた。

 

2.イルミネーション

本編が終わった時、イルミネーションはやらないのかとかなりガッカリしていたためイントロで再びテンションが上がった。これこんなクリスマス感強い曲だっけ……いつメリからの流れ完璧すぎませんか……。

朝ドラ主題歌に起用されたことを知った時、B’zが朝ドラ!?とめちゃくちゃ驚いたのを今でも覚えている。どんな曲なのか気になりすぎて初回放送はテレビに張り付いてリアタイした。イントロのギターがあまりにB’z過ぎてまずそこで笑った。とっても可愛いけど、B’z節もしっかり効いてるなという印象だった。

でもこうしてライブで聞くと、より楽曲の温度が伝わってきて思わず視界が滲んだ。優しくてあたたかくて、冬にピッタリの曲だ。

 

3.イチブトゼンブ

この日一番の悲鳴をあげた。迷惑だったんじゃないかと思うくらいの。アルバムツアーでこんなにシングルやってくれると思わないじゃん……。なんだかんだ、この曲がいちばんうれしかったかもしれない。2番の歌詞が本当に本当に愛おしくてたまらない、大好きだ。

生で聞けてうれしい気持ちともう終わってしまう気持ちがせめぎ合い、あんまり集中して聞けなかったような気がする。それが唯一の心残りだった。

5階席あたりからカラフルなボールがいくつも落ちてくる。運動会の大玉送りみたいだな、と思いながらボールがアリーナ席まで届くのを見ていた。大玉と呼べるほどではないけれど、複数人でないと抱えきれないくらいの大きさなのは遠目でもわかった。なにか書いてあった気がするけれどあれツアータイトルとかかな。

 

「ひとりじゃないから」が会場に流れる中、二人がステージを端から端までまわり始める。そう、二人で一緒に。こういうのってそれぞれ上手下手に分かれてバラバラでまわるもんだと思ってた。

稲葉さん松本さんの肩に手回してるしやっぱり仲良いな……ん!?!?手繋いでる!?!?しかも稲葉さん松本さんの腕を小脇に挟んでしっかりロックしてる……手繋ぎがデフォなのかな、仲良すぎ……き、汽車ポッポ!?!?!?!?あとからTwitterを見て知ったのだけど、この日は相当ラブラブだったらしい。すごいものを見たんだな……。

ラブラブな姿を強烈な印象でわたしたちの網膜に残し、二人はステージから消えていった。

 

その他箇条書き↓

B’zは結構な頻度で衣装チェンジしてるため、曲の間で名前を叫ぶ時間がポルノよりも長かった。その中でひとつマジでなんだあれ……と思った衣装がある。袖なしのトップスに普通のパンツ、ここまではわかるけど袖なしトップスの下に網タイツみたいなインナーを着てて意味不明だった。なんだあれ……。

・稲葉さん水分補給する時普通にコップで水飲んでてびっくりした。ストロー付きのボトルじゃないんだ……!?

・綺麗な愛じゃなくてもの後だったと思うんですが「昔はラジオもやっていて名古屋を行き来する生活をしてまして、ナゴヤドームこけら落としですし、何かと縁のある街でございます」みたいな話をしていて驚いた。出身はそれぞれ岡山と大阪と聞いていたからまさか名古屋とここまで縁があるなんて知らなかった……。今回当たったのが名古屋公演でよかったな……と元愛知県民は思いました。名古屋これからもいっぱい来てください。

・Still Aliveで金テープ発射されました!取れなかったけどスタンド席から金テでキラキラしてるアリーナを見下ろせてこれはこれでよかった。

・ギリギリchopの前のコーレスで稲葉さんがスタンドマイクをひょいと持ち上げて観客側の声を拾おうとしているのがとても印象的だった。スタンドマイクあの持ち方する人初めて見た。

・なにかの曲の時に稲葉さんが歌詞の一節丸々すっ飛ばしてたのは覚えてるんですがあれなんの曲でしたっけ……

・ライブの後半の方で「後ろの方どうですか!!」って稲葉さんが煽ってイエーイ!!って観客が応えたんだけど稲葉さんおとぼけ顔で耳に片手を添えて「えっ?」ってわざとらしく聞き返してたのめちゃくちゃ刺さった。

 

 

こうしてわたしの初B’zライブは終わった。B’zってやっぱりすごい……。日本を代表する国民的ロックバンドの圧倒的な実力と風格を感じた。

昔から好きだったし曲も聞いてたしライブに行きたいと長年言い続けてきたけれど、初ライブがこんなにいいものになるとは思っていなかった。FYOPが初ライブでよかったと思う。

個人的な話になるけれど、呪いみたいに扱っていた年をB’zの曲で昇華できたのが本当に嬉しかった。初めてのライブでこんな恩恵を受けられるなんて夢にも思わなかった。本当に、本当にありがとう。

また絶対次も行きたい。今度はPleasureに行ってみたい。まだまだ聴きたい曲もたくさんたくさんある。またいつか、そう遠くないうちにB’zに会える日が訪れることを願って。

FANCLUB UNDERWORLD6 福岡公演

ついに九州まで足を伸ばす日がくるとは……。

この二年ほどでだいぶ遠征慣れしてきたとはいえ、飛行機はこれまで乗ったことがなかった。チケットを取るのも空港に向かうのも保安検査場を突破するのも離陸の瞬間も全て緊張していた。本当だったら高校の修学旅行でクリアしていたはずだったけど、某ウイルスのせいで修学旅行そのものが中止になってしまい、代替のイベントもないまま卒業した。それ以来、飛行機に乗るのはもっと遠い未来の話になるんだろうと思っていた。いや、高2のわたしからすれば5年後は充分過ぎるくらい未来か。

博多ラーメンを啜りながら時間を確認する。本当ならチケットを取ってくれたフォロワーの子と一緒に連番をする予定だったけれど、直前で体調を崩してしまい急遽一人で来ることになった。残念な気持ちでいっぱいだったが体調が万全でない状態で行くのは色々と危ないため、彼女にとっても苦渋の決断だったと思う。チケットをホテルに郵送してもらい、忘れ物はないか何度も何度もカバンを確認しながらZeppまでやってきた。

f:id:akht99hrit:20251103020444j:image

今回はファンクラブ限定ライブ、いわゆる「身内」だけのライブなので一人でいると結構何人かに声をかけられた。ラバッパー歴の長い方が多かったため、色々貴重なものを見せていただいたりポみくじを頂いたりとかなり楽しかった。

付き合いのあるフォロワーさん達と無事にエンカウントし、ひとしきりお話した後、そろそろ行こうかと会場に向かった。整理番号ごとに分けられた列にそれぞれ並ぶ。

わたしの整理番号は1100番台だ。Zepp福岡のキャパは1,500人程度。身長も高くないので埋もれるくらいならいっそ2階席に行こうかと思っていたが、ライブハウス慣れしてるフォロワーにそれを話すと「隙間を縫っていけば意外と前の方行けるよ!」と言われた。ライブハウス自体初めてなのでうまくいくか不安だったが、思い切って攻め込んでみたところなんと最前ブロックの4列目まで来れた。晴一さん側のエリアだ。かなり端だしスピーカーが近すぎて怖いけれど、それよりこんな距離で見たら死ぬのでは……?とりあえずリップ塗り直すか……。

入場した時には既に開演15分前だった。ステージには薄い幕が降りていてそこにfoo?のジャケ写とFCUW6の文字が映し出されており、文字の方は時折消えたり現れたりを繰り返していた。foo?の1曲目に収録されているINNERVISIONSのイントロの音がBGM的に聞こえてくる。

スピーカーから女性の声が聞こえてくる。注意事項などをひと通り説明し、いよいよライブが始まる。

「本日、お隣のPayPayドームでは日本シリーズが開催されていますがこちらではボーカル岡野昭仁選手、ギター新藤晴一選手が〜……間もなく、FANCLUB UNDERWORLD6が開幕します!(※覚えている単語をなんとなく繋げただけなので完全にニュアンスです)」

スクリーンにfoo?の楽曲がアルバム順に並ぶ。やがて文字が縦横無尽にスクリーンを舞い二人の影が映し出される。わぁっと会場全体が歓声を上げる。その後幕が剥ぎ取られるかのようにしてステージに二人が現れた。

 

1、INNERVISIONS

音源では若干声が加工されているため、実際聞くとどんな感じなのか当日までうまくイメージできずにいた。まず思ったこと、岡野昭仁滑舌良すぎる。普段からハキハキ歌っているけれどこの曲ではモロに滑舌の良さを感じた。歌うのめっちゃ難しいだろうしそもそも歌うのも20年ぶりくらいだろうにめちゃくちゃ歌いこなしている。すごい。

それにしても近い、近すぎる。こんなに近いのいつぶりだろう、あまりの近さにドキドキというよりドギマギしてしまう。すぐ目の前では晴一さんがギターを弾いている、緊張が解けない。

あまりに夢のような光景に少しボーッとしてしまい手の動きも曖昧なままなんとかく周りに合わせてついていった。「1、2、3、4、5!」のところは全力でやりました。

 

2、グァバジュース

現実味の無さにフワフワした感覚が消えないまま2曲目突入。グァバジュースやっと生で聞けた。

昭仁さんがタンバリンを叩きながら歌っている姿を見て、ロマポルの時のことを一瞬思い出した。これタンバリン曲だったのね。

ボーッとしすぎてフッフーのところの反応が遅れてしまい、このままじゃダメだ目に焼き付けなければとここで気合いを入れ直した。「引き金をひくんだね」のとこで昭仁さんがピストル作ってコメカミに当てていたのは辛うじて見えたものの、ちゃんと発砲していたのは他の方のレポを見るまで知らなかった。あれ真正面から見たかったな……円盤化してください……。

ところで、晴一さん側のポジション、スピーカーの真ん前、昭仁さんが歌唱中に曲の内容に合わせて手で何かをしている……。このシチュエーションにずっと既視感を覚えていたけれどレポを書いていてようやく思い出した。暁ツアーの1曲目の悪霊少女だ。自分の位置も状況もあの時とほぼ同じだった。

 

🎤「こんばんは!」

「こんばんは〜!!!」

🎤「盛り上がっとる?」

「いえーーい!!!!」

🎤「盛り上がっとる!?」

「いえーーい!!!!!!!」

🎤「ワシらがーポルノグラフィティじゃっ!!」

お決まりのくだりの後、今回はfoo?の楽曲をアルバムの曲順通りにやっていきます!と改めて説明された。

🎤「続いてはね、サウダージなんですけれども。これもこれまで色んなアレンジで披露させていただいてるのですが、今日のサウダージはね、ギターとか楽器の音にも注目して聞いてもらいたいのでちょっとボリュームを下げようと思います」

ボリュームを下げる……マイクの音量下げるのかな……声デカイもんな……。そんなことを考えていると昭仁さんはとんでもないことを口にした。

🎤「えー、マイク無しで歌おうと思います(マイクを置く)」

マイク無しで……歌う……?一曲丸々……?続ポの時に最初の部分だけやったことがあるのは知っている。けれど一曲丸々……?

 

3、サウダージ

ボーカルがマイク置いて一曲歌うという前代未聞の事態がいま目の前で起きている。

初めてTFTサウダージを聞いた時の衝撃は今でも覚えている。告知があった日から指折り数えてその時間を待ち、いざ始まるとゆるい雰囲気に思わず笑ってしまいそうになった。けれど一音目の「わ」で全ての意識が吸い込まれ、サウダージ以外の全ての音がこの世から消えた気すらした。とにかく目が離せなかった。

そして今、それ以上の衝撃を受けている。生の音が、声が鼓膜を直接揺らしている。なんて贅沢な時間なんだろうと思った。いつもはノリノリで手を動かすけれど、今回ばかりは微動だにせず演奏や歌声に浸っていた。Cメロからの追い上げが本当にすごかった。2階席の奥までしっかり聞こえてたと思う。

 

4、愛なき…

墓が欲しい、墓をください。

歌う前に「最後にやったのが2006年?19年ぶりになるのか」なんて話してたけど冷静に19年もやってないのおかしいからマジで。歌詞が歌詞だから昔はちゃんと聞けなかったな……。初めて生で聞く愛なき…はすごかった。魂が震えるような感覚になった。いまの岡野昭仁の歌唱力と色気でこれ歌われたら本当にもう誰も敵わない。実際に生で聞くとこの歌が抱える孤独みたいなものをかなり感じたし、だからこそ「愛なきこの時代に キミをこんなに愛する 誇らせて下さい」という歌詞のまっすぐさが際立った。

てかほんとにこれずっと思ってたけど2021年以降、かなり色気のある歌い方をするようになった気がする。なんか歌い方変わったかな?ってわりと前から思ってたけど同じようなこと思ってる人いません……?

 

5、オレ、天使

いつも通りのイントロ、誰かが羽根をつける気配もなし、何かしらワズビルとの差別化を図るだろうと思っていたけれど普通に原曲通りやるのかな。そう思ったのもつかの間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、オレ天使。そう、Cupid」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5、オレ、Cupid

Cupid!?いまCupidって言った!?

4thライブサーキットCupid、そこでしか披露されていない幻のCupidバージョンがあることは知っていた。歌詞も昔ネットで見たことがある。けれど円盤化はおろか映像すらないとのことだったので、どんな曲なのかは全く知らなかった。声が若く聞こえたためツアー時に使っていたのをそのまま流してるのかと思ったら、「ファンクラブツアーがまだ6回目って一体どうなってるんだ?」みたいなことが聞こえて大発狂した。今回のために撮り直したってことなんだろうけどそれにしても声が若すぎる。この冷めた喋り方大好き……。

多分その気になれば予想できたかもしれないけど、完全にワズビルに引っ張られすぎてて羽根のことしか考えてなかった。ある意味羽根以上の衝撃だ。心做しか曲調もダークな感じになっていたし原曲と全然違う部分もあった。「だいたい誰も見えないものは信じようとしないんだよね」「君はただ独りきりで時には血を流して荒野を行く 羽なんてないし 一歩そしてまた一歩」オレ、天使は一人語りに近かったけれど、Cupidは人間に寄り添ってくれているような感じがある。それでいてどことなく孤独な感じもあった。最後「空が落ちる 赤い空が迫り来る 青い空も迫り来る」のところでちゃんと照明が青くなって感動だった。

 

6、サボテンSonority

イントロで「勝ち」を確信した。思わず小さくガッツポーズをする。ここでやらなかったらいつやるんだと思っていたしファンダワ発表時からずっとずっと期待していた。やってくれて本当に本当にありがとう。大好きなんです、救いのない話。

原曲のサボテンも大好きだが、わたしは断然Sonority派だった。過去形に変わるだけでこれほどまでに救いがなくなるのか、と聞く度に思う。原曲では「小さな花を咲かそう」なのにSonorityでは「小さな花を見せたい」に変わっているのがいちばん切ない。一人になってからも彼女が残したサボテンを世話して、そこから花が開くまでの時間が経過したのだと思うと、もう二人の仲が戻ることはないということを改めて突きつけられる。

雨が降っているかのような演出も、切ないギターフレーズも何もかもが大好きで、本当にこのファンダワでいちばんうれしかった。

 

7、Name is man 〜君の味方〜

サボテンの余韻が抜けないままなんとか息を整えながら聞いた。俺は男だからどうのこうのみたいな歌詞、あとで絶対何か言うだろうな.......と思っていたら案の定曲が終わったあとにこの曲はちょっとね.......みたいな話になった。暁でハドホリやった時も似たようなことを言っていた。なんだか今回のライブは初参戦を思い出す場面がやたらと多い。

🎸「俺は男だから~って古くない?あと守ってやる、とかもさなんか上からじゃない?男だから女だからとか関係ないし今は。そもそも性別もふたつじゃないし」

令和になって多様性が叫ばれる世の中になり、特に男女観が大きく変わり始めている。時代にそぐわない歌詞、というのは他の曲でもあるだろうけどそれが理由でお蔵入りは寂しいのでライブではガンガンやって欲しいな~と思いました。

 

MC

内容は全公演だいたい一緒だったのかな?他公演のレポとごっちゃになってだいぶ曖昧ですがご容赦ください。

ポルノグラフィティって名前、やばくね?】

🎸「この名前をつけた時はね、まだ若かったから。俺たちがポルノってワードのイメージを変えてやる、俺たちのことを指すワードにしてやる!みたいな気持ちもあってね。実際多少は変えられたと思うんですよ、NHK出られたし」

🎤「そうそうそう、NHKクリアできればね、もうね、この名前を認められたってことだから」

🎸「でもねぇ最近は海外の人も俺たちの曲を聴くことが増えてねぇ.......。わあ、この曲めっちゃいいなあ。平和にまつわる楽曲を作ったバンドかぁ、どんな人達なんだろう......ポルノグラフィティ⁉️」

🎤「WOW‼️CRAZY JAPANESE PEOPLE‼️」

さらにはスペインではどうだったんよ?と晴一さんに振られ、それっぽく会話してみたり。

🎸「日本から来られたんですね!!」

🎤「はい!!」

🎸「お子さんもいらっしゃると、お父さんなんですね」

🎤「はい!!」

🎸「なんのお仕事をされてるんですか?」

🎤「え〜〜~っと、バンドです......」

🎸「なんて名前のバンドですか?」

🎤「ポ、ポルノグラフィティ......」

🎸「ポルノグラフィティ!?」

🎤「P-O-R-N-O.......」

🎸「OhNo!!」

こんな感じのやり取りをケラケラしながら二人でやっていた。やっぱり改名した方が......という話に続く。瀬戸内ボーイズとか因島ボーイズとか、多分その名前だったら売れてない。


ここら辺までは他公演のMCとほぼほぼ同じ内容だと思う。ご当地というか、おそらく福岡公演のみで話していたのは楽屋についてのこと。


【楽屋の温度と湿度の話】

🎤「わしら長いこと同じ楽屋なんですけどね、まあ喉が大切じゃけぇ、加湿器バンバンたいて湿度上げまくってるんだけど晴一はどうもそれが嫌みたいで......」

🎸「いや、湿度が高いのは別にいいんよ。なんていうか意外かもしれんけどわしも喉には気を遣ってるから。室温が高いのが嫌なんよ!!暑い!!!」

晴一さんはどうやら小さめの扇風機を持参して(流行りの手持ち扇風機かと思ったけれどジェスチャー的に卓上型のものっぽい)タンクトップ姿で楽屋では過ごしているらしい。

🎤「でもいなくなるとその風がワシに直撃するもんだから鬱陶しくて......27年目にして、楽屋を分けます!」

分けようか、ではなく分けます!という断定だった。客席から「えー!!」と不満気な声が上がる。わたしも例外ではない。

🎤 「いやいやいや......楽屋使うのわしらだからwwwwww」

昭仁さんはちょっと虚を突かれた顔をしながら半分呆れたようにわたしたちを見ていた。

そんなこんなでMCを終えて次の曲が始まった。

 

 

8、デッサン#2  春光

デッサン#2 春光、デッサンシリーズで一番好きな曲だ。とても悲しい曲だけど、悲しいままで終わらないのが好きだし、かといって悲しみを誤魔化したりなかったことにしてないのも好きだ。重すぎないし曲として暗くなり過ぎない。演奏が優しいからだろうか。この曲のあいだずーっと晴一さんを見ていた。気軽にセトリに入れられる曲ではないというのはわかっている。だからこそこちらもそれ相応の気持ちでしっかりと向き合って聞く曲だと思う。初めて生で聴いたデッサン#2は優しさと温かさを感じられて、今でも胸がジーンとするくらい素敵だった。

 

特別企画

🎤「超難問ワンフレーズドンッッッ!!!」

クイズの時によく聞くSEとともに企画がスタートした。

🎤「普段ラバップの部屋ではわしらがイントロクイズなんかをしとるんだけど、まあ全然答えられないんだけど、今回は君たちにそれをやって貰おうと思います!!!!整理番号が呼ばれた人は答えてください!!答えられなくても大丈夫!!景品もこちら用意しております!!!!」

整理番号覚えとけ・曲はちゃんと聞いた方がいい、その理由はこの特別企画だった。

正直概ね予想はできていた。特に後者、最初はめちゃくちゃマイナーな曲が突然セトリ入りしたのかと思っていたが、ファンクラブライブとなるとその曲を好きな人は一定数いるはずで、みんなが口をそろえて「曲ちゃんと聞いて」と言うのは違和感があった。整理番号の話と合わせて、恐らくラバップの部屋で普段やっているような歌詞クイズやイントロクイズなどをやるんだろうと予想していた。

景品はブロイラー(若鶏)。クイズには各問でそれぞれ段階があるらしくその段階に応じて本数が変わる。いちばん早い段階で答えられればなんと100本もらえる。外したとしても1本は確定でもらえる。そして何より正解した人にはサイン入りグッズが渡されるらしい。一気に会場が盛り上がる。

🎸「まあ答えられなかったとしてもね、本当に気にしなくていいので!!!前の公演で答えられなかった人がその後もずーっと落ち込んどったけぇ、だから気にしないで!!!超難問だから!!!!答えられんくてもブロイラーはもらえるし!!!!もちろんサインは当てたお客さんだけだけどね」

実際1問目の最初で答えられなかったお客さんに晴一さんが「かまへんかまへん!!!!」と大きく手を振ってフォローしてくれていて優しかった。

1問目第2段階の時に回答者の方が晴一さんサイドにいたらしく、昭仁さんがステージのギリギリまでやってきてさすがに動揺した。周りも「え、近い近い」「ヤバい」と小声でザワザワしていてわたしも反射で口を抑えながら至近距離で昭仁さんを見上げた。昭仁さんが小さく舌ペロしてたの一生忘れない。

そのあと別のタイミングで二回ほどふたり揃ってステージの端ギリギリまで来てくれて、さすがに正気でいられなくなりそうだった。ち、近い……。なにもかもが見える……。なんでふたりして肌がこんなに綺麗なんだろう、粗がひとつもない。ファンダワ参戦者が口をそろえて肌が綺麗だったと話していたのも頷ける。

クイズの答えとしては練習でネオメロドラマティック、1問目幸せについて本気出して考えてみた、2問目アポロ、3問目ROLL、4問目Mugenだった。確か2問目で光の矢と答えた人がいて「誰の歌かと思ったわ、光の矢ね」と昭仁さんが話していて思わず笑ってしまった。自分たちの曲忘れないで。

1問目と2問目は早い段階でわかったものの、この3問目がなかなかに厄介だった。おそらく会場にいる誰もがあの音を聞いて鉄槌だと思った気がする。指名された方も鉄槌と答えた。

🎤「鉄槌?鉄槌が答えでいいですか?」

指名された方が頷くとスピーカーから「ブー」と聞こえてきた。

🎤「鉄槌だと思ってた人!!」

バラバラと手があがったのを見て二人はわかりやすく吹き出した。

🎤・🎸「ぷぷぷ〜」

🎤「引っ掛け問題でした〜!!!」

めちゃくちゃ楽しそうに笑ってる。この時ステージ中央にいた晴一さんは口を抑えながら思いっきりこちらをバカにする表情をしていた。ライブで推しにこの形で煽られることとかあるんだ……。

結局音だけでは誰も正解にたどり着けず、晴一さんの鼻歌でようやくROLLだとわかった。これはわからんって。

最後のMugenも最後の最後ギターでジャンッッ!!!とやる部分が選出されていたためかなりの難問だった。ボケなのか苦肉の策なのか、誰かポイズンって答えた人いたよね???ふたりはずっとケラケラ楽しそうに笑っていて、相変わらず曲の時とのギャップがすごい。あまりにリラックスした表情に、これがファンクラブライブであることを改めて実感した。

目の前でラバップの部屋が行われているような感覚だった。さすがに時間の都合もあるため進行はグダグダではないけれどこのゆる〜い雰囲気はまさしく画面越しのあの世界だった。

 

 

9、ミュージック・アワーVer.164

唯一全力で飛び跳ねた曲。ライブハウスでこういう飛び跳ね曲やるのまじで楽しい〜!!!foo?って意外と飛び跳ね系ないんだな、とここにきてようやく気づいた。変な踊り大好き!!!!!ライブハウスのミュージック・アワー最高です!!!!!!わたしの想像してたライブハウスはこれよこれ。

最初の英語の部分で「FANCLUB UNDERWORLD6 in 福岡!」って言ってたのがうれしかった。やはりこういうところが手厚くて好きだ。

 

10、空想科学少年

なにこの超カッコイイアレンジ。

オレ天使同様、ワズビルとの差別化を図るだろうとは思っていたけれど想像以上にかっこいいのが来た。原曲とは結構別物っぽい感じがする。とにかくめちゃくちゃカッコイイ、聞いてくれとしか言いようがない。円盤化、あるいは音源化の方よろしくお願いします。マジで。

 

11、Report21

5年前、DISPATCHERSの番外編で披露されて初めて知った曲。あの時は昭仁さんの弾き語りだったけれど、実際にライブで聞くとイントロの疾走感がワクワクする気持ちをかきたてる。メポロタリン イン フクオカ!!!

晴一さんのギターソロがまっっじでカッコよかった。ギター弾いてる時の顔あんな間近で見られることもうないだろうな……めちゃくちゃカッコ良くてやっぱり世界一大好きなギタリストは今も昔も晴一さんだと改めて思いました。

そしてこのあたりで衣装チェンジ。ふたりとも上着を脱いだ。昭仁さんが紫色の羽織り(半袖)の下にタンクトップを着ていたのだけど、動く度に肩チラしていてさすがにドキドキしてしまった。

 

12、夜明け前には

いよいよ終わっちゃうんだな……としんみりした気持ちになった。

🎸「好きなアルバムって聴きながら曲が終わるごとに頭の中で次の曲のイントロが聴こえたりとかするじゃないですか。今のサブスクを否定するわけではないけどそれがアルバムの良さというか」

サブスク世代の自分にとってそういうアルバムは、中学時代にウォークマンでひたすら周回していたALL TIME SINGLESだけだな、と話を聞きながら思った。ベストアルバムだからファンダワでやることはないだろうけど、ひとつでも自分にそういうアルバムがあるのは本当にうれしい話だ。

曲に意識を戻す。わたしはこの曲のCメロが結構好きなのだけどいざ生で聴くと良さがより引き立つような感じがする。この曲2002年以来やってないってまじですか。

 

🎤「最後にね、僕らの最新曲を聴いてもらおうと思います」

え、え、え、やってくれるんですか???いいの???

🎤「インタビューとかでも話したんじゃけど、『神聖なMOVE SILENT VOICE THE DAY HAS

COME』のところ、あそこ本当はみんなでシンガロングできるようなパートにしようと思って作ったんよ。でもヒロアカサイドの人から歌詞を入れてほしいって言われてあの歌詞が入ったんじゃけど。やっぱりね、みんなで歌いたいですから。それにあのパート高めに作ったから歌うのがほんまに大変で。もしかしたらわしも声が出なくなるかもしれんし、そうなったらねみんなで助けてくれるといいなって思います」

前半で色めきたち、後半の言葉で多少会場がザワついた。いや歌えるやろ、とあちこちからツッコミが聞こえてきそうだった。

🎤「それじゃあね、わしも歌うけどみんなも歌ってね、聞いてください最後の一曲です!!!」

 

13、THE REVO

この二時間の中でいちばん心臓が高鳴ったのはこの曲だった。指先から二の腕まで一気に鳥肌が立つ。

今年のロッキンでも披露されたけれど、あの時とは完成度がまるで違う。今回の方が圧倒的に安定感があった。たった一ヶ月でここまで違うとなると年末の時にはどうなっているんだろう、想像もつかない。

過去の曲たちも素晴らしいけれど、やっぱり最新のポルノグラフィティがいつだっていちばんすごい。数年前に「昔のヒット曲だけじゃなくて今でもこんなにかっこいい曲作ってるんだ」と感動したあの時と変わっていない。何なら、好きになったあの時よりも今の方がもっとすごい。常に進化し続けている。

みんなでシンガロングをしたい、と余白を作ってくれたのも嬉しかった。歌詞が入ってもそれでも歌いたい、一緒に歌おうと言ってくれたのがうれしかった。

 

やっぱり今も昔もこれからも、いちばん好きなバンドはポルノグラフィティであり続けるんだろうなと改めて認識し、初めてのFCUWは幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

8月から毎月ぶっ通しで何かしら現場が入っていたけれど、今回がいちばん距離が近いライブだった。物理的距離というより、気持ち的な意味で。やっぱりファンクラブライブという空間は普段のライブとかなり空気が違う。

次のファンダワは今回ほど期間を空けずにやってくれるという。雲をも摑む民、初期だと一番好きなアルバムだ。パレットを生で聴けたら、n.t.を生で聴けたら、ビタースイートを生で聴けたら、ヴォイスを生で聴けたら、一体どうなってしまうんだろうと既にドキドキしている。今度はひとりじゃなくて、誰かと一緒に行けたらいいな。特別な空間だからこそ、同じ熱量を共有し合える人と一緒に行きたい。

 次なる現場は、みなとみらいロマンスポルノ。初めての年越しカウントダウンライブだ。遅い時間に始まるしまたこれまでのライブとは違うワクワクが待っているに違いない。楽しい予定が立て続けに入っているのが本当にうれしい。ようやく上京したのだ、たくさん楽しい予定を入れてカレンダーの余白をこれからも虹色に染めていきたい。

2024年 地方在住オタク 遠征費まとめ

らんです。年の瀬も迫ってきたということで、2024年の遠征費をまとめてみました。来年の自分への戒めのためにグッズ代なども込みで、できるだけ詳細に書き出してみようと思います。

 

簡単な自己紹介と経済状況↓
・20代、社会人3年目
・実家暮らし
・愛知在住(※名古屋ではない)
・今年の現場は全てポルノグラフィティのライブです。冬のアリーナツアー4公演と、9月に行われた周年のスタジアムライブ2公演に参加。
・ チケ代、交通費、宿泊費は毎月1万円ずつ(ボーナス時は5万ほど)貯めているオタク貯金から捻出

金額について
・チケ代、宿泊費、グッズ代はメールやクレカの履歴を元に計算しています。
・交通費は現地での移動費込みです。計算自体はかなりざっくりです。

 
【ワズビル】
1月 名古屋(2公演)
チケ代 23,100円

交通費 4,000円

宿泊費 0円

地元公演のありがたいところは宿泊費がかからないことと交通費がめちゃくちゃ安いということ。名古屋は公共交通機関が高いのもあり片道1,000円ほどかかったけど、遠征に比べたら全然安い。2日目は車で行ったけどガソリン代の計算がめんどくさかったので、電車代と同じ金額で書いてます。会場はポートメッセなごや。港区なんて滅多に行かないからあおなみ線に乗ったのはこの時が初めてだった。
 
2月 埼玉
チケ代 11,550円

交通費 14,000円(往復夜行バス)

宿泊費 0円

初めてのたまアリ!このツアーで1番キャパが大きかった会場。音響がダントツでよかった。駅近で周辺の商業施設も充実していて最高。
宿泊費が0円なのは東京の友達(フォロワー)が家に泊めてくれたからです。本当にありがたかった……。改めて感謝。
 
3月 東京
チケ代  11,550円

交通費  22,200円 (往復新幹線)

宿泊費  7,595円

3月はちょっと余裕があったので往復新幹線に。高かったかな、とも思ったんですがライブの数日前に風邪ひいてしまい(コロナでもインフルでもなかったのが救い……)、病み上がりで有明アリーナへ行くことになったため、新幹線で正解だった〜って心底思いました。毎日マスクつけてるのにどうして……。
わたしが参加したのはオーラスだけだったのでホテルに泊まる必要はなかったんですけど、現場でしか会えない友達と少しでも長く居たいなぁと思い、前乗りを決行しました。1日目の終演後にみんなでご飯食べられたのが嬉しかった。
 
《集計》
チケ代 46,200円

交通費 40,200円

宿泊費 7,595円

グッズ代 20,357円

合計 114,352円
 
結構かかってるけど4公演のわりに思ったほど……という感じ。個人的にグッズ代が意外と高くてびっくりしました。Tシャツ2枚、タオル1枚、ショルダーバッグ、キーホルダー数個くらいで留めるつもりが気づけばブルゾンに手を出してしまっていた。15,000円前後で収めたかったのに……。まあブルゾンめちゃくちゃ愛用してるのでヨシとしよう。

 

 
【ロマポル】
9月 横浜(2公演)
チケ代 29,000円

交通費 14,000円 (行き新幹線、帰り高速バス)
宿泊費 15,200円

グッズ代 44,534円

ディレビュ 4,330円

合計 107,064円

 

横浜スタジアムでの25周年ライブ。しれっとディレビュのチケ代も入れてます。本当にいいライブだった……見たい景色全部見られて夢がたくさん叶った幸せな夜でした。
それにしても高い。2公演だったのにワズビルの時とほぼ同じくらいかかってる。
グッズ代がやけに高いけど万年筆(3万)を買ったからなので仕方ない。こればっかりは買うしかなかった。島ごとのグッズもアスマートでちまちま買い足すことが多かったのでそこで毎回送料かかってたのも痛いな……。
夏の野外は体力勝負、無理をするべきではないと判断して行きは新幹線で向かいました。申し訳程度の節約意識で帰りは高速バスにしたけど、日中でもあれ意外としんどいんだね。舐めてた。
ゆっくりしたかったので今回2泊3日でホテル取ったけど、正直ホテル選びに関しては色々と失敗したな〜。立地とか設備とか。次遠征する時はもう少しちゃんと精査して選びたいと思います。


ということで、これらを合計するとなんと年間で221,416円……!!!

ライブ遠征を始めたのがわりと最近なので高いのか安いのかイマイチわかりませんが、地方住みとはいえ愛知は比較的関東へのアクセスが良いのでどちらかといえば安く済んでる方じゃないかな〜とは思います。でも回数を考えたら1回の単価が高すぎる。
やっぱりグッズ代はもう少し削れたんじゃないかな〜って思います。現地に行くとついあれもこれも欲しくなっちゃうんですよね。収納にも限りがあるしこれはよろしくない。反省点のひとつ。
夜行バスや高速バスにはこれからもお世話になる予定。キツイっちゃキツイけどライブ前のテンションで今のとこは何とかなってます。若いうちしか乗れないし……。
ホテルに関しては基本的に1泊1万以内を目安に探してます。大きめベッドでゆったり寝るのだけは譲れない。でもいつか機会があればカプセルホテルとかも泊まってみたいな〜。


来年はできるだけ財布の紐を締めて(特にグッズ代)ライブやイベントを楽しんでいこうと思います!皆さんも良きオタクライフを!

ポルノグラフィティと出会った夏の話

わたしがポルノグラフィティと出会ったのは中学1年生の初夏、場所は学校の図書室だった。
地元の中学校に進学し、学校生活にも慣れてきた頃、今年度の課題図書が発表された。もうそんな季節か、とポスターをチラ見しながらわたしは図書室の机を拭いていた。掃除場所は名簿番号順で割り当てられたのだけど、本好きのわたしにとっては天国のようだった。
いつものように掃除をしつつ、面白そうな本の発掘に精を出していると、一冊の本が目に入った。タイトルは『明日につづくリズム』。なんとなく気になってそっと本棚から引き抜いた。

 

──島をでたい。
千波は、このごろしきりにそう思う。胸を突き破って飛びだしたがってるものの存在を強く感じる。なにかをはじめたくて、うずうずする。だけど、そのなにかは、まだぼやぼやとして形を成さないもので、これだ!と口にだしていえるようなものではない。それなのにじっとしていられないほどの焦燥感だけは、「いいのか、いいのか、このままで」と千波をせき立てる。

 

帯に書かれていたこの文章に一気に心を掴まれた。当時うっすらと感じていた、漠然とした未来への期待と焦燥感を見抜かれているような感覚になり、どんな本なのか今すぐ読みたい衝動に駆られた。けれど今は掃除中。とりあえずタイトルと作者名を覚え、あらすじもろくに知らないまま今年の読書感想文はこれにしようと決めた。
後日書店にて購入し、ワクワクしながら本を開いた。
瀬戸内海に浮かぶ島々のひとつ、因島。中学3年生の千波は高校受験を前に夢と現実の狭間で揺れていた。島を出るか、それとも残るか。家族、友達、将来の夢、ふるさと。大好きなポルノグラフィティの歌を胸に、前へと進んでいく。そんな少女を描いた物語だった。
ポルノグラフィティ?物語上の架空のバンドかな。いやでもこの名前どこかで聞いたことがあるような……。
思い出した、去年のコナンの映画主題歌歌ってた人だ。オー!リバル。歌詞がめっちゃ良かった記憶ある。そういえば何ヶ月か前の音楽番組でなんか歌ってなかったっけ……そうだアポロ!雷が脳天に直撃するくらいの衝撃だったのになんで忘れてたんだろう……と少しずつ記憶の中の点が結びついていった。でもわたしの中にあった知識はその程度だ。
当時のわたしはとにかくこの小説の内容にひたすら感動していた。本が大好きで、自分の書いた物語で誰かの心を動かしたい、という密かな夢を抱く千波。広い世界を夢見るが、現実の厳しさに打ちひしがれてしまう。葛藤や嫉妬や不安に揺れ動いては戸惑いながらも、ポルノグラフィティに勇気を得て一歩を踏み出していく。その姿に自分を重ねて深く感情移入していた。

そして彼女に向けられていた関心は、徐々にポルノグラフィティへと向けられていった。

 

「そう 遠くから近くから君のこと見ている」

 

「殺到する 閉塞感 閉塞感 ここ以外には世界がなくなってしまったような」

 

「迷ってないでほら…… いろんなコトをさあ一緒にはじめよう」

 

「キミが夢を願うから、今も夢は夢のまま 大好きだから踏み出せない、大好きだから臆病になる」

 

「せめて自分の信じてた夢ぐらいはどうにか覚えていて」

 

物語のあちこちにポルノグラフィティの歌詞が散りばめられていた。これらの歌詞がどんなメロディーに乗せられて歌われているのか、なんとなくで想像しながら読んでいた。時々、音読してみたり。
今ならサクッとスマホで歌詞を調べて簡単にたどり着いていたかもしれないけれど、当時はスマホもパソコンも持っていなかった。知りたくても手段がなければどうしようもない。普段だったらここで興味をなくしていたと思う。けれどこの時は違っていた。

 

たとえ熱烈な恋の歌を歌ってはいても、ポルノの歌にはそれだけじゃない、なにかもっとはるかなまなざしを感じる。ひとの想いの深さや世界の広さを、心おどらせる楽曲に乗せてとどけてくれる。とくにラテン系のノリの曲が千波は好きだ。(中略)それに千波がポルノを好きだと思う一番の理由は、まだ恋を知らない千波なんかの心の琴線にもストレートにひびいてくるフレーズが、かならずあることだ。いこう、いこう、だいじょうぶ。きっとだれかが君のこと見ていてくれるって、やさしく背中を後おししてくれる。勇気をくれる。

 

どんな人達だろう。島の子供たちの憧れであり、ヒーローであり、優しく背中を押してくれるポルノグラフィティってどんな人達なんだろう、どんな音楽を作っているんだろう。この頃の好奇心にブレーキなんてなかった。
その一ヶ月後、たまたま見ていた音楽番組になんとポルノグラフィティが登場した。グッドタイミングとはまさにこのこと。披露するのはアゲハ蝶のようだ。

 

ハルイチの詞には、ひとを想うせつなさとやるせなさがてんこもりになっている。ハルイチは詩人だ。いったいどれだけの想いが歌詞の中につまっているのだろうか。

 

作中でも度々名前が出ていた曲だったうえに、こんな文章まで添えられていたため、気になって気になって仕方なかった。一体どんな曲なんだろう……。

- YouTube
なにこれすっご。
聞いているだけで自然と風景が脳裏に浮かぶ。 国語の教科書に載っていても不思議じゃない。初聞きでそう思うほど完成された詩だった。なんでわたし今までこの曲知らなかったんだろう。多分かなり有名だよね……なんて勿体ないことを……。夢中で好きなフレーズをメモ帳に書き出し、歌詞について思いをめぐらせているうちに夏が終わっていった。

 

10月頃、今年のクリスマスはポルノグラフィティのCDがほしいと、まだギリギリ我が家にも来てくれていたサンタさんにお願いした。わたしにしては珍しく、 本を読んでから数ヶ月が経過しても熱は冷めていなかった。曲を聴いてあんなにもワクワクしたのも、あんなにも歌詞について真剣に考えたのも初めてで、他の曲も聞きたい!!という気持ちが抑えられなかった。

全く不安がなかったわけじゃない。これだけ期待値が上がった状態で大丈夫だろうか。だってまだ3曲しか知らない。アゲハ蝶がたまたま刺さっただけで、ほかの曲は全然刺さりませんでした、となることだってありえる。けれどそんな不安はCDが手元に来る前に杞憂となった。

 

12月に毎年放送されるFNS歌謡祭。この頃は毎年必ず見ていた。夜ご飯を食べながら家族と見ていると、なんとポルノグラフィティが登場した。これまたグッドタイミングだ。今回はサウダージを歌うらしい。サウダージ!これもずっと気になっていた。気持ちいいギターの音ともに歌が始まる。
「私は私と、はぐれるわけにはいかないから いつかまた逢いましょう。その日までサヨナラ恋心よ」
あれ、これ昔聞いたことがある気がする。やっぱりポルノの曲ってみんな一度は通過してるものなのかな。

- YouTube

なにこれすっご。サウダージすっご。紫と青が織り成す照明と歌詞の切なさがマッチしている。歌っているのは多分、誰にでも訪れるようなよくある失恋なのに、サヨナラを告げるのが好きな人じゃなくて恋心なのが新鮮だった。
ハルイチですっ!」
間奏でアキヒトさんがサラッとハルイチさんの紹介をまぜる。こういうの初めて見たかも。
サウダージが終わった直後、アキヒトさんが人差し指を立てた。なんともう一曲聞けるらしい。イントロの段階ですごい盛り上がりだ。どんな曲かな……。
「Liar Liar 今もあなたを探してる Liar Liar街ですれ違う人の波 あなたの嘘が優しさだったと時間が僕に気づかせた」
同じラテンでもさっきとは全然違う雰囲気だった。テレビから目が離せない。
下の方にタイトルと「作詞・作曲 新藤晴一」のテロップが表示される。新藤晴一。ここでわたしは初めてギタリストのフルネームを知った。名前を知ると心做しか輪郭がくっきりして見えた。

- YouTube

なんだ、なんだ、なんだこの曲は。最高過ぎる。嘘が「零れる」という言い回し、まぶたを閉じての時のアキヒトさんの手、プラスティックな花びらのワードセンス、間奏の晴一さんのセクシーな表情、マッチ売りの少女を彷彿とさせるCメロの歌詞、誰もが嘘という仮面を被って「本当」を隠しているという締め括り。何から何までわたしの好みに刺さりすぎている。過去の有名曲だけじゃない、今もこんなに素敵な曲を作ってる人達なんだ。

もしかしたらこの出会いは想像以上のものなんじゃないか。これを逃したらもう二度と訪れないようなものなんじゃないか。期待に胸が弾む。

そしてそれが正しかったと知るのに時間はかからなかった。

 

あっという間に冬休みに入り、待ちに待ったクリスマス。サンタさんがくれたのはALL TIME SINGLESだった。シングルとアルバムの違いもわからない子どもだったので、なんかたくさん曲が入ってるのくれてラッキー!くらいにしか思っていなかったけれど、今ではこれを選んでくれたことに感謝しかない。

念願のCDを手に入れ、待ってましたと言わんばかりにわたしはブックレットを開き、Disc1から順に再生した。小説にでてきた歌詞がどの歌のものなのか、曲名だけ出てきたあの曲はどんな歌なのか。ページを指でなぞりながらひとつひとつ答え合わせしていった。物語と現実が交わっていくような不思議な感覚だった。
さっそくウォークマンに曲を入れてもらい、ポルノづくしの毎日が始まった。勉強しながら、本を読みながら、塾への道を歩きながら、車の振動に揺られながら、とにかくずっとポルノグラフィティを聞いていた。ヘッドホンで耳を塞いで、歌詞を眺めながらポルノの音楽に浸るのが大好きだった。
ヒトリノ夜、サボテン、ヴォイス、Mugen、渦、メリッサ、ラック、シスター、ネオメロドラマティック、ROLL、ジョバイロWinding Road、 リンク、Love,too Death,too今宵、月が見えずとも瞳の奥をのぞかせてワンモアタイム、ゆきのいろ、青春花道、ひとひら……。
こんなにたくさん好きな曲ができたのも、周りや流行に影響されずひとつの音楽を好きになったのも生まれて初めてのことだった。身近でポルノを聞いていた大人がいたわけでもなく、手軽に新しい音楽を聞けるような環境でもなかったのに出会えたのは本当に奇跡だと思う。まるで見えない何かに導かれていたかのようだった。

どの曲も、なんだか自分のことを歌っているような気がして不思議な気持ちになった。どの曲にも必ずひとつは自分とリンクする歌詞があったし、胸を打つフレーズがあった。小説に書いてあった通りだ、と密かに口角を上げた。

 

この時のわたしはまだ知らない。この出会いが大きくその後の人生を変えることも、二人の音楽が自分にとって数少ない拠り所になることも、大人になったら絶対にライブに行くぞ!という気持ちをずっと胸に抱き続け6年後にようやくその夢が叶うことも、同じく中1の時に偶然図書室で出会った湊かなえ先生と二人が同郷であることも、何年経ってもずっと変わらずポルノグラフィティのファンであり続けることも。

 

 

 

 

因島横浜ロマンスポルノ'24 解放区 横浜公演

らんです。人生初のロマポルに行ってきました。両日参戦だったのでどうやってレポをまとめようかかなり悩んだのですが、ベースを1日目にして2日目に関することもちょこちょこ混ぜていく形で書くことにしました。今回もそこそこの文章量となっていますが、お付き合いいただけると幸いです。

 


会場でようやく自分の席を見つけた時には客いじりは終盤に差し掛かっていた。
内野BAY SIDE 5通路。上手側のスタンド席だった。強い西日が差し込んでいる。
すみません、ごめんなさい通ります、と声をかけながらなんとか自分の席に着く。初めての横浜スタジアム、右も左もわからずしばらくウロウロしていたため席を探すのにかなり苦戦した。
モニターを見るとライオンの格好をしたはっさくんが懸命に会場を盛り上げている。ほっこりしつつお茶を喉に流し込み、塩タブレットを口に放り込んだ。
客いじりを終え、席から太陽が見えなくなった頃、ついに本人たちがステージに登場した。会場が一気に沸き立つ。いよいよ始まる。人生初のロマンスポルノ、そして25周年のお祭りが。


1、おいでよサンタモニカ
愉快なオープニングで幕を開けた。なんだっけこれ。聞いたことがあるような気がするけれど思い出せない。昭仁さんは楽しそうにタンバリンを鳴らし晴一さんはいつものようにかっこよくギターを弾いている。
「ウェルカーム!よっこはま〜!」
なにこれ。なんでみんなできてるの?
いま何が始まっていて何がどうなっているのかわからず混乱しながら手を叩いていた。よっこま〜のリズムがイマイチ掴めない。
おいでよサンタモニカを全く聴いていなかったことがバレる。さすがにこれ当てるの無理よ……。そもそも1曲としてカウントされてるのに気づかなかった。
🎤「ポルノグラフィティです!みんな楽しんで帰ってね!」


2、ネオメロドラマティック
結構穏やかでラフなスタートだったため完全に油断しており、イントロで脳が焼かれた。さっきの雰囲気とはうってかわり、一気にロックチューンな空気に包まれる。
1曲目これだったのかー!!!!!!と勘違いしたまま全力で飛び跳ねた。間違いなく全員がぶち上がったと思う。普段シャッフルで流れてくるだけでもテンション上がるのにこんな生で聴いたらそりゃあもうね!!!アドレナリンドバドバになるに決まってるでしょう!!!
声を出し、片手を振り上げ、手を叩く。2曲目でしっかりと身体も喉も温まった。


3、メジャー
最初の3秒で「まさか!?」と思っていたら本当にメジャーで驚いた。ぱのよん以来(正確にはアミュフェス2014)やっていないと聞いていたし、一生聴くことができない曲だと思っていた。

 

自分のメジャーは確かにここにあって
いつだって自己新記録を刻んではいるんだ
派手じゃないけれど 褒められはしないけれど
何度もそれを超えようともがきながら進んでいく

 

わたしはここの歌詞が一番好きだ。小さな変化も逃さずにちゃんと見てるよ、知っているよと言われている気持ちになる。首から下げたタオルを両手でぎゅっと握りしめた。足が少しだけ震えていることに気づいた。
初めてライブで聴くわりに振りは完璧だった。ライブ経験を重ねてきたおかげで最近少しずつ慣れてきて、感覚で動けるようになってきた気がする。


4、アポロ
伝説の始まり、デビュー曲のアポロはやっぱり外せない。ステージの端から端まで勢いよく駆け抜けながら音源以上の歌を披露する昭仁さんはあまりにもパワフルで、何度ライブに行っても毎回身体能力の高さに驚かされる。又聞きの知識だけれど、あれはポール間ダッシュといって野球部でもかなりキツいものらしい。それを来月50歳になる人が息をあげることなくしかも歌いながら……?本当に……?


🎤「こんばんは!」
「こんばんはー!」
🎤「皆さんの心は熱くなってますか?」
「いえーい!!」
🎤「わしらがー!!!ポルノグラフィティじゃ!!ボーカル岡野昭仁です!!!ギター、新藤晴一!!!」
🎸「先週ね、因島でライブやってきたんですけど、因島はそんなに交通の便がよくないから帰りのこととかを考えなきゃいけなかったんですよ。でもここでは大丈夫です!!なぜならここは横浜だからです!都会です!電車がいっぱい走ってます!!」
みんながいえーい!!と盛り上がる。昭仁さんが冷めたリアクションしてたの超良かった。
因島での話をひとしきりしたあと、まさかの言葉を口にした。
🎤「皆さんにも因島の風を感じてもらおうと思います」
え!!!因島関連何かやってくれるんすか!!!いいの!?!?ほんとに!?!?やっぱりLet's go to the answerとかかなぁ!?まあ一番聴きたいのは狼だけどさすがにそれはな……。


5、狼
嘘やん。
会場全体が大きくザワついた。因島関連の楽曲で一番好きな歌。完全に諦めてたのにまさか生で聴けるなんて……と気持ちがさらに昂った。高校時代、通学中や帰りの電車で聞いていた頃の記憶が蘇る。浜風が吹いた時、目の前を電車が走り抜けた気がした。懐かしい感覚だった。
狼ってアガるよねシンプルに。聴いててすごく楽しかった。もっとたくさんやってほしい。


6、OLD VILLAGER
キター!!!!!!イントロで大絶叫したのに周りは誰一人叫んでいない。なんでぇ……?オルビレですよ………?
初披露から一年半以上の時間を経てようやく生で聴くことができたため、かなり感動していた。
ステージ上を飛び交う炎の熱がスタンド席にまで伝わってくる。これこれこれ!!これが見たかったの!!!!ゴリゴリのロックと炎はいつだってセットであってほしい。やっぱりポルノのロックって最高だな……。


7、FLAG
モニターに今回のロゴを扮した旗が映る。今回結構旗モチーフの装飾やグッズが多かったからもしかして……?とは思っていたけどいざやってくれると本当にうれしい。通勤中にぱのよんの音源をしょっちゅう聞いている身なので尚更……。パノラマの曲ってあんまりライブでやってないよね?毎回ラスサビの「僕はそう思うけど キミはどうする?」で自分は傍観者ではなく当事者なのだとハッとさせられる。
席が遠いのと歌がうますぎるのとで本当に同じ空間にいるのか?と何度か疑ってしまったけれど(なんか初参戦の時も似たようなこと言ってたような……)風が吹く度に二人の前髪が揺れるのを見て、本当に今同じ場所にいるんだ、と新鮮に感動していた。

 

8、カメレオン・レンズ
わ、わ、わ、カメレン………!会場の沸き方エグい。 FLAGからのカメレンは下手すりゃ死人出るぞ。
前回やったのが暁。確か3曲目だった。当時はあまりの多幸感で記憶が完全に飛んでしまったので今回久々に生で聴けてめちゃくちゃうれしかった。やっぱりカメレオン・レンズなんだよな〜。ポルノグラフィティの真骨頂過ぎる。
1日目は昭仁さん上着のボタンを開けていたからしょっちゅう肩や二の腕や脇がチラ見えしてて非常に𝑺𝒆𝒙𝒚でした。全オタク好きだからね、これは。ありがとうございました……。


9、シスター
シスター!!!うわぁこんな贅沢なことあるんだ……因島行った人がみんなすごいセトリだったと大騒ぎしていたのも納得すぎる。
どこかもの悲しいメロディに乗せられて、風も先程より冷たく感じる。

 

あなたの欠けた世界は今や 無秩序にただ組み立てられて
ギリリギリリと軋みながらも それでもまた再び動き出す

 

大切な存在を失っても明日は来てしまう。どんなに絶望しても生きるしかない。そんな諸行無常を淡々と歌い続けている。浮かべた舟が東から西へ移動していることが全ての答えだ。
目を閉じてうっとりと曲に浸りたくなる瞬間がポルノのライブでは何度かあるのだけれど、この曲はまさにそうだ。ただただ世界観に酔いしれていたい。
曲が終わった頃、友達に「ねえ見て!月が綺麗」と言われ、ステージと反対の方向を見ると薄い三日月が白く浮き上がっていた。ポルノグラフィティと月が並ぶのめちゃくちゃ良いなぁなんて思いながら「ほんと、綺麗だね」と返した。


10、愛が呼ぶほうへ
爽やかな風が通り抜けていく。愛が呼ぶほうへ。オレンジ色に染まった空とよく似合う。
2005年の因島凱旋ライブで地元の子どもたちと一緒に合唱したことから、愛が呼ぶほうへの物語は始まった。ポルノグラフィティの歴史に大きく関わっている1曲をこの横浜スタジアムで聴ける感動と幸せをひたすら噛み締めていた。
直近だと暁の武道館公演でもやっていたけれど、わたしはライビュ組だったため生で聴けなかったのが本当に心残りだった。ネオメロといいオルビレといい、やっと暁武道館の亡霊から脱却することができた。


🎤「次は、今までライブでやった事ない曲をやろうと思います。特典映像なんかではね、やってたんですけど」
この言葉だけで次に何が来るかわかった。
🎤「聞いてもらうのは、むかいあわせです」


11、むかいあわせ
ディスパで名前が出たことがきっかけで出会えた曲。稀・ポルノグラフィティでも聴いた。でもやっぱりライブでの披露を待ち望んでいた人はたくさんいたと思う。

 

もう少しだけ歩こうよせっかくここまで来たんだから

誰もがこの道を通るから 陽だまりの場所尋ねて向かってみよう

 

ただただ漠然といい曲だなぁと思って聴いていたけれど、この曲にはグッと引き寄せられるような不思議な引力があった。なんで今までやってなかったんだろう……とぼんやり思いながら曲の世界観に浸った。


12、ギフト
みんな大好きギフト。アコースティックアレンジが施されている。愛が呼ぶほうへ→むかいあわせ→ギフトの流れが完璧すぎて思わず舌を巻いた。
聴くのは去年のロッキンぶりだ。あの時は人生初の生サウダージやアビが鳴くに記憶を持ってかれてしまったので一年ぶりにまた聴けるのありがたい……!!ていうかわたしことある事に記憶飛びすぎてる。
中学生の時はあまり歌詞の意味がわかっていなかったけれど、気づけば自分の中で大切な1曲になっていた。本当に歌詞が秀逸すぎていつ聞いてもひれ伏してしまう。最高。大好き。


13、THE DAY
アコースティックバージョンで始まったTHE DAYにどよめきと歓声が止まらない。そう来たか……!!!掠れ声になっても歌うことをやめない。不安に駆られつつも魂を削るかのごとく歌い上げる昭仁さんがカッコよくて目が離せない。
サビが終わるにつれ徐々に曲がゆっくりになっていく。この時の「THE DAY HAS CAME」は確実に地球を揺らしていた。
ドラムスティックのリズムで2番以降はいつもの曲調に戻った。スタジアムライブはゴリゴリのロック曲が本当に映える。今思えば、THE DAYから完全に流れができていた。
曲が終わると同時にずっとついていた客電が消え、一気に辺りが暗くなった。わぁっ!と各所で声が上がる。始まった時はまだ夕方だったのに、もうこんなに暗くなっていたのか、と驚いた。心臓が急にうるさくなった気がした。


14、螺旋
ギターがカッコよく鳴り響く。サンタモニカ始めインスト曲を全然聴いていなかったせいで少し時間は要したものの、これが螺旋であることには気づくことができた。最近は各ライブのオリジナルインスト曲をやる事が多かったので、もう既存のはやらないのかな、と少し寂しくなっていたけれどさすが周年。ありがたい。あの瞬間は確実に晴一さんが完全に横浜スタジアムを制していた。ギターを鳴らす姿はいつ見ても輝いていて毎度毎度新鮮にときめいてしまう。

ふと見ると月の位置がかなり変わっていて、わたしの席からかなり見えにくいところまで落ちていた。月の動きで時間の経過を知るなんて、なんだか平安時代の人みたいだね、ロマンティックだね、なんて曲の合間にヒソヒソと交わしていたけれど、まさかこれが偶然とはいえセトリに絡んでくるなんて思いもしなかった。


15、Zombies are standing out
螺旋からのこれか〜!!良すぎる良すぎる良すぎる。最高最高最高。ロックでバッチバチにキメてるポルノグラフィティがこの世で一番カッコイイって古事記にも書かれてるんだからね!!!!!(大嘘)
浜スタでのゾンビは格別だった。時折燃え上がる炎との相性もバッチリ。音源じゃ満足できない曲第1位だと思う。それくらい生のゾンビは良い。旨い。


16、今宵、月が見えずとも
イントロでこんなに発狂したのは後にも先にもこの曲だけだと思う。横浜スタジアムが悲鳴で揺れた。
青い照明がステージを包み、そのど真ん中を昭仁さんの声が通り抜ける。
鳥肌が止まらない。いや、今日ずっと鳥肌が立ちっぱなしだったけれど、こんなにも内側から震え出すような感覚今までなかった。
ずっとずっと聞きたかった。中学生の時に手にしたALL TIME SINGLESをループし、一番好きだと思った曲。高校時代、勉強する時にいつもロイスーの今宵を流して気合を入れてからペンを握るのが習慣だった。映像を見ながら、初めて買う円盤は絶対にこれにするんだ!と密かに決めた。聴く度に思い出す感情や記憶がたくさんある。どこが好きとか、どうして好きなのかとか、そういうのがもう言葉にならないくらいずっと聴き込んでいて、ずっと好きだった。いつ聞けるかな、とワクワクしながら毎回現場に足を運んでいた。
タオルを強く握ったままゆっくりと息を吐く。気を抜くと呼吸を見失いそうになる。やっと聞けた。ライブでここまで情緒がぐちゃぐちゃになったのは初めてかもしれない。こんなに好きだったんだ、こんなに大切な1曲になってたんだ。涙が止まらなくてタオルで必死にぬぐった。

 

見えないものを見ようとすれば
瞼閉じるそれだけでいい
君がここにいないとしても
今宵、月が見えずとも

 

泣きながらスクリーンに目をやると蝶がヒラリと舞うように文字が浮き上がった。
「あの頃と変わらないものが ひとつくらい残ってないかと」
息を呑んだ。まさか。
「思いをめぐらせてみても ポケットを探してみても 強くあろうと生きてきたから 変わらなけりゃいけなかったよ」


17、ひとひら
優しい音色に会場が包まれる。今宵で完全に涙腺がダメになってしまい、イントロでとめどなく涙が溢れてくる。いつの間にか学生を終えて社会人になってしまったので余計に沁みる。
軽くしゃくりあげながら、嗚咽をもらし肩を震わせて泣いた。こんなにも涙が出てくるライブは生まれて初めてで、どうすればいいのかわからなかった。ステージ上の二人を見たいのに両手で顔を覆ってしまう。二日間ともガンガンに泣いてしまったため、照明やら演出やらも全く覚えていない。スタンド席に桜が咲いてたって本当ですか?

 

あれは飽きもせず聞き返したメロディ わかっていなかった歌の意味
今なら少しわかる気がする まるで違う歌のようさ

 

初めてこの歌詞を聞いた時は全くピンと来ず、この歌を聴いて思い出せるような歌がないことを寂しく思っていた。
でも今は違う。この歌詞を聞いて思い出す曲がたくさんある。数え切れないくらいたくさん。思い出す曲の数だけ、ポルノグラフィティを聴いて過ごしたひとつひとつの記憶が蘇る。
曲が終わってもずっと泣いていた。でも泣いている場合ではない、次の曲が始まる。次は……。


18、ヒトリノ夜
無理。助けて。
すみません、これ以上は情緒が完全崩壊して自我を失い廃人となってしまうのですが……。あの……助けて……。
ヒトリノ夜、やりそうで意外とやらない曲ランキングがあったらかなり上位に食い込むイメージがあったため、今回聴けてかなりうれしかった。これもなかなかに聴き込んでいたので……。中学生の時は神7を差し置いて初期曲はこれが一番好き!って言ってたような記憶。いやめっちゃ好きじゃん。
🎤「歌え!!!!」
え、歌うの!?!?ヒトリノ夜歌っていいの!?!?みんなで歌う曲なの!?!?だからアポロの時に「歌え!」って言わなかったんだ。そういうことね〜!!
2日目でアウトロの英語のところを歌わせてきて本当に笑ったけどなんとなくで歌えた自分にもびっくりした。歌えるんだ。


19、幸せについて本気出して考えてみた(1日目)
うおおおおぉ!!!キャッチザだ!!!キャッチザだ!!!!
わたしはYouTubeに出ているシスター、幸せについて〜の動画が大好きで、高校時代は特に全てを記憶する勢いで見ていたので両方聴けたのが本当にうれしかった。キャッチザの幸せについて〜は明るい時間帯で、今回は日が完全に落ちた夜なのもなんだか素敵だった。
曲も中盤に差し掛かった頃、視界の端を何かが掠めた。アリーナに目をやると全て観客の手元に収まったと思っていたテープが一枚だけヒラヒラと舞っている。いつまでも空を揺蕩う姿になんだか目が離せなくなってしばらくテープの行方を追っていた。


19、Jazz up(2日目)
まさかのセトリ変更だった。会場からこの日一番の悲鳴が上がる。Jazz up?Jazz up?Jazz up!?まだこんなに声が出るのか、と自分でも驚くくらいイントロで大絶叫した。
歌詞に合わせて胸元のボタンを軽くつまみ、服をヒラヒラと揺らす昭仁さん。本当に(自主規制)過ぎる。
乳揉み本当によかった、鼻血出るかと思った。マイク持ってるから片手だったけどそれが却って𝑺𝒆𝒙𝒚でとてもよかった。まさか股間パフォより先にこっちが見られるとは……。両手を合わせて乳揉みを拝ませていただきました。ありがたや。


20、ミュージック・アワー
JOPG FM🎶で始まったおなじみのナンバー。疲れ切っているはずなのにやはりこれには勝てない。身体が自然と動いてしまう。口角がずっとあがりっぱなしで表情筋が痛い。ポルノのライブはいつもそうだ。横浜スタジアムで33,000人とやる変な踊りは信じられないくらい楽しかった。
ミュージシャンも張り切って〜のところめちゃくちゃになっててなんて言っていたか全く聞き取れなくて面白かった。張り切りすぎ。


21、アゲハ蝶
この辺りでああもう終わりなんだろうな……と察して少しだけ寂しくなった。けれどそれを吹き飛ばすくらい浜スタでのアゲハ蝶はよかった。
昭仁さんがおもむろに小さなカメラを取り出して、みんなが歌ってるとこ撮っちゃいたいと思いま〜す!って客席に向けてきたのめちゃくちゃ可愛かった。二人が嬉しそうな顔をするのが見たくてラララを歌ってるといっても過言ではない。
ところでわたしがこれまで参戦したライブ全部でアゲハ蝶とミュージック・アワーやってるんですけど連日出勤し過ぎでは???でも両方大好きなのでヨシ!!


22、解放区
記憶があまりにも飛びすぎて前半はほとんど覚えていない。ああ、もう終わってしまうんだな。終わらないで……とただただ寂しかった。けれど。
「この国は終わらない!」
大きな音と衝撃が走った。見ると頭上に花火が打ち上がっている。「打ち上がるファイアーワークス」で花火来ないかな〜とぼんやり思っていたけれどこっちの方がタイミングとして最適な気がした。
アウトロでモニターに浮かび上がった文字を見て思わず目を見開いた。
「わしらにとってポルノグラフィティとは」
「あなたにとってポルノグラフィティとは」
「いつか答え合わせしよう」
2日目は最後の一言が「また答え合わせしよう」に変わっていて粋な演出に感嘆の声が出た。すごい。今日のライブは25年間の答え合わせだったんだ……。
1日目はただただ圧倒されていただけだったけど2日目はなぜだか涙が出てきてしまって本当にダメだった。解放区良すぎる。25周年おめでとう、25年間ポルノグラフィティでい続けてくれてありがとう……。大好き。

 

【アンコール】
お茶を飲んで少し休憩し落ち着いてからポルノコールを始めた。ワズビルの時は周りで全然やってる人がおらず、恥ずかしくてできないまま終わってしまったけれど、今回ようやく初めて卑猥なカタカナ3文字を大声で叫ぶことに成功した。横浜という都会の真ん中だというのに不思議と恥じらいはなく、むしろ堂々と腹から声を出して叫んでいた。
しばらくして2人とサポメンたちがステージに現れた。拍手で出迎える。
🎤「みんなが卑猥な3文字を叫ぶもんじゃけぇアンコールやるよっ!!!」
おなじみの言葉を元気に言い放つ昭仁さん。
🎤「前の方はね、ちゃんと見えるんだけどやっぱり後ろも見たいのでね!ポルノグラフィティこれからそっちのステージに向かいまーす!」
音楽が流れ始め大きな旗が掲げられた。いわゆる大漁旗というやつだ。それぞれに昭仁丸と晴一丸と書かれている。太鼓の音に合わせて行進する2人が可愛い。
わたしの席からはよく見えなかったものの、小さな車に乗ったらしく、先頭はスタッフさんが旗を振りながら、その後ろに車が続いた。なにこれパレードですか?客席に手を振りながら車はサブステージへと向かう。
ステージに到着した二人がマイクとギターをそれぞれ手に取り、こんな言葉から次の曲が始まった。
🎤「それではここで皆さんに!新曲を聞いてもらおうと思います!!」


1、新曲(ヴィヴァーチェ)
うわぁ〜新曲めちゃくちゃ好みだ〜!!!手が無意識に動く。初めて聴くのにどうしてこんなに振りが揃うのか、どうしてみんな振りがわかるのか、なぜ自分ができてしまうのかさっぱりわからない。
「パントマイムの壁に囚われたのはキミ」
「群れることを選んだなら足を引っ張り合っても泣き言言うな」
「キミの立ち位置を少しズラしてみたら 目の前は広くなるでしょう」
「もっとお気楽 肩の力抜きなよ」
「強張ったままじゃキミの歌は響かない」
「君の奏でる旋律が あゝ美しい」
覚えているのはこれくらいだけど、昭仁さんらしくてとてもよかった。
1日目はちょっと喉が苦しそうで大丈夫かな……と心配だったけれど2日目は本当にずっと絶好調だったおかげでまたしても大号泣してしまった。本当にこの2日間でどれだけ泣いたんだろう……。普段こんなに泣くことないのに……。


2、Ohhh!!!HANABI
うわぁ〜最高最高最高!!!聞きたかった!!!軽やかにステップを踏む姿が本当に楽しそうで見てるだけで口角が上がった。それにしてこの曲結構タオル回す時間長いんですね……腕死ぬかと思った。
ラスサビ前の「ヒュルル」の声が大きすぎてもはや昭仁さんが花火じゃん、とツッコんだ瞬間、いきなりドカン!!と大きな音がして花火が空に打ち上がった。歌に合わせてどんどん打ち上がる花火とステージを交互に見ながらコーレスを刻む。そうだ、この曲と一緒に花火を見るのが夢だったんだ。すごい。花火もすごいし野外もすごいし25周年もすごい。全部がすごい。曲が終わっても打ち上がり続ける花火を、みんなで眺めた。夏の終わりに花火を見るのは生まれて初めてだった。

 

しばらく花火を眺めたあと、いつものくだりが始まる。
🎤「オーンギター!」
ハルイチ〜!」
🎤「オーンギター!」
ハルイチ〜!」
🎤「ギター!新藤!晴一!!!」
名前を呼ばれた晴一さんがマイク片手に話し始める。
🎸「こうやってマイクを持つとさ、なんか学校の先生みたいじゃない?こらそこ!うるさくしない!!」
思わず笑ってしまった。ハンドマイク持って喋るのなんて初めてでもないだろうに。この流れに味をしめた晴一さんはそのまま先生ごっこを続けている。
🎸「校長先生の名前を呼びましょうか。校長先生はー?」
「アキヒトー!」
🎸「ボーカルはー?」
「アキヒトー!」
🎸「ボーカルはー?」
「アキヒトー!」
🎸「ボーカル岡野昭仁く〜ん!」
🎤「え〜、ご紹介に預かりました。校長先生の岡野昭仁です」

2日目もこのくだりを引っ張りすぎて、
🎸「学年主任の晴一です!静かにしたら1分で終わります!うるさくしたら60分喋ります!」
と宣言し、一瞬の沈黙の後、全員がいえーい!!!と元気よく騒ぎ始めた。そりゃみんな60分晴一さんの声を聴きたいに決まってる。
🎤「60分も喋れるんか?60分喋ってみいや!」
🎸「😰😰😰」
この流れ完全にツボでした。晴一さんがノリノリで先生をやる中、昭仁さんは「めんどくさい設定やな」とボヤいていた。
2日目の時昭仁さんが「25年で一番いい歌が歌えた」って話してたのが本当に本当に嬉しくて、その場に自分がいることが本当に幸せだった。唇の端が震える。

再び車に乗ってメインステージへ。帰りもずっとずっと「ありがとうございますありがとうございますeverybodyありがとう……」と繰り返していて完全に街頭演説のそれだった。校長先生で政治家でボーカルの岡野昭仁さんと、静かに会場中に手を振りながら帰還する学年主任かつギターの新藤晴一さん。ポルノグラフィティの良さのひとつはこういう対比だと思う。


3、ジレンマ
二人がステージに戻って早々、突然始まったのでびっくりした。いつもの「ラスト!!一曲!!ジ!!!レンマ〜!!!」なしでこんないきなり始まることあるんだ。
「最後ひとつはお前なんかに 教えてあげ………!!!!!!!ま!!!!!!!せん〜!!!!!!!」
やっぱり教えてくれないか〜!!今回はなんかいけそうな気がしたんだけどな〜!!やっぱり無理か〜!!!
ソロ回しでは輔さんがサウダージ、みなちんがREUNIONを弾いてくれた。ソロ回しでセトリ外の楽曲やってくれるの毎回ありがたすぎる……。

サポメンたちが去ったあとは二人でステージを端から端までまわり、みんなに手を振っていた。最後のファンサタイムである。またね、と言わんばかりに手を振りながら二人はステージ裏へとはけていった。



……と思ったのだけれど、2日目はそうではなかった。
突如会場内にファンファーレが鳴り響く。本人たちも戸惑った様子でしきりにモニターを覗き込んだりしていた。
「背番号、1015、岡野昭仁。ポジション、ボーカル」
謎のアナウンス。昭仁さんが勢いよく手を挙げる。
「背番号、0920、新藤晴一。ポジション、ギター」
晴一さんはここで素振りをキメていた。そうかこれ野球のやつか!とここで気づいた。試合見たことないけど。
ビールの売り子さんが登場しジョッキにビールを注ぎ始めた。遠目でも緊張しているのが伝わる。昭仁さんが、先に新藤に渡しな、って感じで促していて売り子さんが迷っていたけれど結局昭仁さんに渡していた。半分以上泡になったビールを見て「この売り子さん、素人です!!」と昭仁さんがマイクを通じてデカい声で話していてめちゃくちゃ笑ってしまった。晴一さんのは泡の配分もいい感じで綺麗に注げていた。
はなむけをBGMに二人がジョッキを掲げる。わたしもみんなも、手元のペットボトルを高く掲げた。
「乾杯!!!!!」
乾杯の音頭に合わせて残り一口となったお茶を全て飲み干した瞬間、わたしの夢は今日で全部叶ったんだと思った。恐ろしいほどの多幸感に包まれ、胸がいっぱいになった。
昭仁さん、まさかのイッキ。半分以上泡だらけのビールをごくごくと喉を鳴らしながらあっという間に飲み干した。泡ヒゲがとても可愛い。晴一さんも負けじと頑張るものの、「あ、これ無理」となったのか途中でやめた。
そんなサプライズを交えつつ、ロマポルは幕を閉じた。

 

 

ポルノグラフィティのライブに行くたびに、わたし達って愛されてるなぁと実感できる。えもいわれぬ多幸感で胸がいっぱいになる。ひと言ではまとめきれないほどの感情を連れてきて、泣いたり笑ったりを何度も繰り返す。
もっとこの人たちと色んな景色を見たい。常に最高を更新し続けるライブにこれからも行き続けたい。今回はいつにも増してそれが強かった。
ロマポルロスが激しいけれど、それでもまだ次があるということをわたし達は知っている。だから頑張れる。
ポルノグラフィティありがとう。これまでもこれからも大好きです。25周年おめでとう。