ライブ前日に那覇空港に上陸し、国際通り、首里城、海と充分すぎるほど沖縄を満喫してから16時半過ぎに上機嫌で入場した。
今回がわたしにとって2公演目、そして最後の水だ。前回は愛知2日目、ほんの10日前。あの時は2階席の最後列の真ん中で、演出がかなり見やすい席だった。そして今回は1階席の2列目である。過去イチの近さだ。チケットを取ってくれたフォロワーには感謝しかない。
ライブレポは相場、自分が参戦した最初の公演について書くことが多いと思う。ただ愛知公演の時はわたしの精神状態的に書くことができなかった(レポとは関係ないので詳細は省きますが最愛のアイドルが活動終了したばかりで……)。しかし、このままレポを残さないのも後悔すると思い(実際、年末のロマポルのレポを書かなかったことをとても後悔している)、筆をとった次第だ。
セットは背景に大きな木(初見は龍かと思った)が生えており、ステージ上にはサポメンのポジションにステンドグラスのような模様の入った岩のようなオブジェが置かれていた。ステージを差す光と連動して、オブジェの色も変わっているようだった。水色と紫のグラデーションのような光がゆっくりと流れるように変わっていく。
誰かが聞いたことのない言葉でヒソヒソと何かお喋りをしている。時折「シッ」と聞こえ、その瞬間音が霧散するかのように静かになる。しばらくするとまたヒソヒソ声が聞こえ始め、また静かになり、それの繰り返しだ。セットに置かれているもの、聞こえてくる声、何もかもが抽象的で想像力が掻き立てられる。
開幕前のアナウンスが終わり、照明が落ちる。クラップをしながら立ち上がった。いよいよだ。
ピチャン……という神秘的な水の音ともに薄闇の中サポートミュージシャン、晴一さん、昭仁さんがステージに現れる。モニターにはとある歌詞が明朝体で表示された。
冷たい水をください
息を吸い込む音が聞こえ、昭仁さんにだけスポットが当たる。
ヒラリヒラリと舞い遊ぶように姿見せたアゲハ蝶
夏の夜の真ん中 月の下
喜びとしてのイエロー 憂いを帯びたブルーに
世の果てに似ている漆黒の羽根
アゲハ蝶始まり、しかもアカペラだ。けれど歌はそこでピタリと止まり、水の音が聞こえた後、アゲハ蝶ではない、違うイントロが流れ始めた。
1、サボテン
サボテンを聞くのは今回のツアーで3回目だ。1回目は初参戦の暁、2回目はファンダワ(Sonorityだったけど)。
1回目の時は縁の切れた友人を思い出しながら聞いていて、2回目はSonorityを聞けたのが嬉しくて「救いのない曲ってサイコー🎶」なんて思っていた。今回は……今回が初めてちゃんと真正面からサボテンを聞けたんじゃないだろうか。
2番に入る直前で静寂が落ちる。愛知の時は「まさか水に関する曲のメドレーか?1曲目からメドレー?」と少し困惑していた。それも束の間、必要最小限の音楽だけで2番が始まった。
わたしの席は晴一さん側。コーラスに入る様子を間近で見ることができた。いつもはボーカルに視線が行きがちだけど、今回はギタリストを見ている時間の方が長かった気がする。
曲が終わるとモニターにまた文字が表示された。
水面に浮かぶ
2、月飼い
ポルノファンの中で好きなカップリングについてのアンケートを取ったら確実にベスト5には入ってくるであろう人気曲、月飼い。黄色と紫色の照明がステージを照らす。
歌詞も、メロディも、世界観も、何もかもが好きだ。月を飼うという発想がロマンティックだし、情景の変化も美しい。これもずーっと聞きたかった曲。
わたしの人生七大後悔のひとつに「バタエフェツアーに行けなかったこと」があるのだけど、今回月飼いを聴けたことで少し解消された気がする。
水に沈むかのようなSEとともにツアーロゴが現れた。
20th Live Circuit "水" PORNOGRAFFITTI
3、IN THE DARK
そのままの勢いでIN THE DARK、初見の時はかなり驚いた。意外な選曲でオタクをびっくりさせる枠?と思ったけれど、愛知公演後に聞いてみたら「空の井戸からは水は汲めない」という歌詞があった。なるほど。
曲に合わせて照明がチカチカと光る。昭仁さん滑舌いいなぁなんてぼんやり考えていた記憶がある。二枚舌とか、やたらハッキリ聞こえた。
4、一雫
センターでボーカルとして歌う昭仁さんを、横でコーラスを歌いギターを弾く晴一さんをただ見つめていた。ラップパートの話をしたいところだけど、一雫でいちばん記憶に刻まれているのは二人で歌っていた姿だ。
うたが消えることなく花びらのように肩に止まったから、その一雫で何度も心が潤ったから、今ここにいるのだと思うと不思議な気持ちになった。日付は覚えていないけれど、ポルノグラフィティと出会ったのは確か6月頃だった記憶がある。当時の自分には全く想像できなかったであろう今。一雫、本当に聴けてよかったです。
ワシらがー!ポルノグラフィティじゃ!!の定番挨拶の後、昭仁さんが口にした言葉は客席をざわつかせた。
🎤「ここでね、皆さんにおろしたての種を聞いてもらおうと思います」
おろしたて?連番のフォロワーと目を合わせる。いやいや、やるのはPlastic Viperでしょ?だって福岡の後に例のツイートなかったし……。
🎤「聞いてください、『残響』」
5、残響(新曲)
えっえっえっ、と周りからしたら迷惑なくらいの声が出た(一応弁解させてほしいのですが曲名を言われてイントロが鳴るまでの間の話です……始まってからは静かにしてました)。
モニターには飛行機の窓が映し出される。夜の飛行機だろうか、雨も降っているようだ。
飛行機のシートベルト着用のランプが消え、窓からは東京が見える、みたいな描写から始まっていた。曖昧だけど、大切な人(恋人かな)との別れを回想している曲だった気がする。
知らない街で 知らない雨に打たれていたい
知らない空で 知らない音に紛れていたい
それぞれ1番と2番なのだけど、この歌詞がとても印象に残った。あとは「忘れられるかな」というフレーズも。
括りとしてはバラードになるのだろうか。暗いけれど鬱曲というのも違う。どっしりとした重さがあるけれど、引っ張られて気落ちするような感じでもない(少なくともわたしはそう思った)。作詞作曲については触れていなかったけど歌詞は晴一さんじゃないかと思いました。
曲が終わり、シンとした静寂に包まれる。ひと呼吸ほど置いてから拍手が巻き起こった。曲の余韻に浸り、感動を噛み締めるかのような拍手だった。
6、アポロ
周年でもないのにデビュー曲をやるのはかなり珍しいのではないか。王道曲とはいえかなりびっくりした。
サビの辺りで映画のエンドロール(スターウォーズみたいという意見をいくらか見たけれど確かにそんなイメージ、スターウォーズ詳しくないけど)のように歌詞が下から上へとテンポよく流れていく。
「歌え!!!」
昭仁さんにマイクを向けられ、ラスサビ前のパートをみんなで合唱する。あー楽しい!この日のわたしはテンションが上がりすぎてずっと声が裏返っていたような気がするけれど、気にしていられない。楽しいから。
7、スパイス
のどかなイントロが聞こえてきてまたえっ?と声が出た。周りからも戸惑いの声が聞こえてくる。
今までアポロの次はI believeだった。残り5公演にしてまさかのセトリ変更。続ポでも似たようなことがあったけど(参戦してないが)、この瞬間に自分が立ち会えるなんて夢にも思わなかった。
「流行りのアプリで写真を撮ろうと」でカメラを構えるようなポーズをしていた昭仁さんがとても可愛かった。びっくりし過ぎたからかこれしか覚えていなくて本当に悔しい。
🎤「新曲、いかがでしたでしょうか。このパートでは色々な初めてを聞いてもらいました。まずは残響、披露するのはこの沖縄公演が初です!」
拍手と歓声が巻き起こる。
🎤「その次がアポロ……わしらが初めて世に出した曲ですね。そしてライブでは初めて歌うスパイス。スパイスも、この沖縄公演からです!!」
沖縄、神すぎる。ありがとう。
MC
【沖縄大はしゃぎグラフィティ】
沖縄に前日入りした二人。10年ぶりとはいえ流石にもう落ち着いて沖縄を楽しもうと思っていたものの、飛行機から見る海が綺麗すぎて空港に着いたらそのままホテルに向かう予定が「海が見えるカフェに行ってください!」とお願いする昭仁さん。
🎤「まあ結局カフェじゃなくてバーに行ったんじゃけど、アメリカンビレッジの。そこでビールを飲んで。沖縄といえばオリオンビールよ。痛風気にして控えとったんじゃけど、やっぱり気持ちええね!」
🎸「ワシもね、多分10年ぶりくらいに意見が合致すると思うんじゃけど、本当はホテルに着いてそのままラジオの収録で、さっきの残響を練習せないけんかったの。そんでホテルに向かってる道中で、波の上ビーチに向かってください!って。そんでビーチでオリオンビールを……あっ、ここもお前と同じじゃね!」
🎤「おぉ!確かに」
🎸「そんでビーチでラジオも収録したんじゃけど……なんか違うなって思って本当は二本撮らないけんところを一本だけにした」
🎤「あー、どっかでもう一本撮らないかんwwww」
「沖縄のこんな陽気な雰囲気であの暗い曲(残響)を練習するのが嫌で……笑」と言っていたけど、確かに残響は重めの雨がジトジト降っているような曲だった。
沖縄には不思議な力があるとか、若い頃沖縄での飲み会が高すぎてスタッフに怒られたとか、久々に沖縄に気持ちが弾んでいるようだった。
【サウナ問題】
🎤「こう全国ツアーを廻っているとね、温泉やサウナ付きの宿に泊まることもあってね」
昭仁さんがこう切り出した時、いつかのMCレポで見た宿の格差問題の話に触れるのか?と思い、若干身を乗り出した。
🎤「この前佐世保行った時意を決してサウナに入ったんです。あなたゴルフ行っとったじゃろ?」
🎸「あー、行ったねぇ」
🎤「行きましたよね?(客席に向かって)それくらい行かせてやってください、彼も頑張っとるんです。それで大浴場のサウナに行って……。サウナの前に前室みたいなのがあって二重扉っぽくなっとるんじゃけどもうドッキドキで開けて。晴一おったらどうする!?生まれたままの姿の晴一と二人きりとか気まずいことこのうえない!絶対嫌!!」
爆笑した。バンド組んで30年以上経つのになんで二人きりの場に放り込まれるとこんな気まずそうなんだ。
🎤「前室のすぐ隣に腰掛けてね、晴一が入ってきてもすぐ出られるように。扉がギィッて言う度にドキドキして……自分でも思うよ、わし何やっとるんだろって。情けないというか……」
昭仁さんが晴一さんに向き直る。
🎤「だからサウナで一緒になった時に備えて事前にお題を決めておこう!『卒業旅行の思い出』とか!」
🎸「ヤダヤダヤダ!!!」
地団駄を踏む晴一さん。
🎤「卒業旅行で金比羅山行ったねぇ〜、じゃ!みたいな」
🎸「ヤダヤダヤダ!!!」
🎤「なんでよ!?話題を決めておいて決まったセリフ(セリフって……笑)を話して出ていけば楽じゃん。テーマ『高校時代の思い出』とか。高校生のときに学校の近くのお好み焼き屋で晴一にお好み焼き奢ってもらったけどその500円まだ返してないなーとか」
🎸「ヤダヤダヤダ!!!」
高校時代の昭仁さん、晴一さんにお金借りすぎで笑う。
🎸「早い者勝ちにしたらいいんよ。サウナ行ってどっちかがおったら後から来た方が帰るってことにした方が」
🎤「でも扉開けられて顔見られて出ていかれたらそれはなんかさ」
🎸「顔見たら「おう!」って挨拶だけして出ていけばええじゃん」
軽く挨拶をしステージに背を向けて前を隠しながらスタコラサッサと去っていこうとする晴一さん。
🎤「でもさ、あなた目悪いじゃん?」
🎸「サウナでメガネするわけにいかんもんな」
🎤「サウナ用のメガネがあれば別じゃけど……わざわざ買わんじゃろ」
🎸「でもさすがにおったら分かるじゃろ」
🎤「薄暗いサウナもあるで?煙で全然見えんようなとこ」
🎸「どんなサウナよ」
🎤「中入って座って横見たら「うぉっ!?」って。だからお題を決めておけば……」
そんなことするくらいなら事前に連絡して入る時間を伝えておけばいいのでは……と思いつつ話を聞いていました。
🎤「サポートミュージシャンの人達はサウナ行かんの?」
tasukuさんが静かに手を挙げた。
🎤「tasukuは行くのね。誰かと会ったりせぇへんの?」
tasuku「みなちんとたまに」
🎤「会うんじゃwwwwww普通に話すの?」
tasuku「そうですね普通に話します」
🎤「話すんじゃ」
🎸「みなちんのみなちんを見たり?」
タオルをこうピラっと、とタオルをめくるような仕草をする。みなちんが今日いないのをいいことに……。
会場から笑いが起きて数秒後、
🎤「……じゃあ、曲やるか」
🎸「やるか」
待ってください、この話の後にあの曲達やるんですか???
🎤「今回『種』っていうミニアルバム、EPを出したんじゃけど、それを3曲続けて聞いてもらおうと思います!」
切り替え早ぇ〜なんて思っていると照明が再び落ちた。
豊夢さんに焦点が当たり、激しいドラムサウンドが鼓膜を突き抜けていった。なんと途中でスティックを投げ捨て、手でドラムを叩き始めた。自分を含め客席から歓声が上がる。
8、峠の鬼
イントロのギターが痺れるほど大好きだ。さっきまであんなMCをしていたのが信じられないくらいカッコイイ。別人?
モニターでは歌詞が下から上に流れている。AメロBメロでは歌詞の漢字だけが抜粋され、サビでは歌詞全部が表示されていた。同じ国に生まれてこの演出を母国語で楽しめるって本当に素敵だ。
2月に種がリリースされ、あまりの良さにテンションが上がってしまい朝方まで眠れなかった。朝まで種をエンドレスで聞き続けていたし、一時期本当に種の曲しか聞いていなかった気がする。こんな感覚は久しぶりだった。それこそ、ポルノグラフィティにハマりたての自分がこんな感じだったかもしれない。
昔の曲だけじゃなくて今もこんなにすごい曲作ってるんだ!と感動したファン1日目の自分へ、今も変わらず、いやむしろそれ以上の曲をたくさん作っていますよ。
9、土竜
洞窟のような背景に歌詞が表示される。この曲も大好き〜!!めちゃくちゃカッコ良かった。手をブンブンするのも楽しい。
私の後ろ着いておいで!は本当に着いていきたくなっちゃいそうな、魅力的な声だった。この時自分の背中を︎👍🏻の手で指していた記憶がある。
「もう騙されんけぇ」←ここは言うまでもなく最高。
10、デッサン#4
こちらもモニターに歌詞が出ていた。この曲では特に文字遊びはなく、柔らかい暖色系の背景に丸みを帯びた温かみのある優しいフォントで文字が表示されてた記憶がある。
ここの種のゾーン、毎回毎回晴一さんが忙しなくギターを持ち替えていてかなり驚いた。ギターってこんなに変わるんだ。
スタッフから次のギターを受け取り、肩から掛けてその場ですぐにチューニングをして曲に入る。プロだからと言われたらそれまでだけど、本当に手際が良く、思わず目を奪われた。
この曲はギターソロがめちゃくちゃよかった……なぜか感想の大半がギタリスト寄りだな……
🎤「癖の強い種たちをここからは聞いてもらおうと思います」
ついに曲のことを種と言い始めた。
11、暁
暁で跪く昭仁さんを4年振りに見ることができた。前回よりも近いところで。
OVEЯの時もそうだけど、暁のアルバム曲たちが再びセトリ入りをするくらいの時間が経ったんだと思うと感慨深い気持ちになる。
「乱反射をして視界を奪う」で照明が激しく光る。上から白っぽいレーザーライトが降ってきて、それらが物凄い速さでチカチカと瞬いていた。思わず目を細めたけれど、ステージからは意地でも目を離さなかった。
12、渦
沖縄ではよく見えなかったけれど、照明の光が二人の足元に幾何学的な模様を作り出していて、それが渦巻くようにゆっくりと回っていた。
2番の「触ってよその下を後ろから裏側から」の手の動きがめちゃくちゃえっちでした……なんとも言いがたいけれど触り方というか手の動かし方というか……本当にエロかった。
13、Zombies are standing out
ゾンビの時は最初のところだけは手をパーにした状態で動かすようにしている。ゾンビっぽくなるから、という理由でしかないけどこういう謎のこだわりがあるとよりライブが楽しくなるような気がしている。
「清らかな水をくれ」で二人がレーザーライトの檻に閉じ込められていて、たまらなく興奮した(渦でもギタリストだけ檻に閉じ込められていた場面があったような)。毎回毎回思うけど本当にポルノは照明の演出が良すぎる。
歌が終わると同時にステージから昭仁さんがはける。晴一さんがマイクに一歩近づき、そのまま話し始めた。
🎸「今回インストを作るにあたって、どうせなら盛り上がる曲をやりたいと、みんなでC&Rをやろうじゃないかと思ってSETOUCHI BOYSって曲を作ったんじゃけど。誰がコール役をするかってことになってね。普通はボーカルがみんなを煽ってC&Rするところを!!若さと情熱で!!その座を手にした男がいます!!!登場していただきましょう、マネージャーの山田くんです!!!」
水色っぽい学ランに身を包み、ハチマキを巻いた山田くんがステージに現れた。山田マンの愛称でファンからも親しまれている若手マネージャーだ。
🎸「ワシらはアミューズっていうでっかい事務所に所属してて彼より偉い人が……なんとか長みたいな人がもうたっくさんいるわけ。彼はね、ポルノの中で一番若いマネージャーなんじゃけど、まだ自分の立ち位置を探っている状態なのよ。そこで!!今回ここでコール役を務めることによって!!」
おお!!
🎸「彼は出世し!!」
おお!!
🎸「出世し!!」
おお!!
🎸「社長になり!!……サザンの上にポルノグラフィティの名前を置いてくれないか」
爆笑
🎸「キューピーハーフのCMをやらせてくれないか。いや、ユニクロでもいいか」
ポルノグラフィティ、要は本人出演のCMをやりたいということで間違いないでしょうか。こちらもそれを求めておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
山田「山田です!!」
元気よく自己紹介すると、C&Rについて説明し始めた。
山田「自分がレペゼン広島!というので皆さんは元気よくセトウチボーイズ!と叫んでください。その後、レッツゴーレッツゴーというので、その時はもっと大きな声でセトウチボーイズ!!をお願いします!」
C&Rは我々ポルノファンの得意分野だ。気合を入れて臨んだ。
14、SETOUCHI BOYS
レペゼン広島!セトウチボーイズ!レペゼン広島!セトウチボーイズ!レッツゴーレッツゴー!セトウチボーイズ!!
拳を高く突き上げながら、最後のセトウチボーイズでは勢いよく飛び跳ねる。めちゃくちゃ楽しい。
今回は珍しく本編中にサポメンのソロ回しがあった。晴一さんが身体を揺らしながらノリノリで演奏する4人を見ていたのが印象的だった。背を向けていたからどんな表情かはわからないけれど、とにかく楽しそうだった。
衣装を変え、サングラスを外した昭仁さんが再びステージに現れる。
🎤「レペゼン広島!」
セトウチボーイズ!!
🎤「レペゼン広島!」
セトウチボーイズ!!
🎤「レペゼン広島!」
セトウチボーイズ!!
🎤「レペゼン広島!」
セトウチボーイズ!!
🎤「レッツゴー レッツゴー」
セトウチボーイズ!!!!
15、ヴィヴァーチェ
そのまま間髪入れずにヴィヴァーチェ、なかなかの体力勝負である。
この曲を聞くとやっぱり解放区ロマポルを思い出す。あのキラキラとした景色が今でも忘れられない。
最後のくキミの奏でる旋律があゞ美しい>というフレーズが出てきたとき、結局僕が言いたかったのはこれなんだと納得することができました。もがいていようが、停滞していようが、きっとどんな状況でも、命あることはとても美しいと思えるからです。
リリース時のインタビューでこう話していたのを思い出す。この曲を聞く時に1番耳が集中するのはここだ。
16、アゲハ蝶
もうクラップも慣れたものだ。多分目をつぶってもできると思う、しないけど。
いわゆる神7と呼ばれる(ファンが呼んでいる)有名曲の中で、わたしはこれが一番好きだ。これがないと帰れない。アゲハ蝶がないライブはどこか物足りなく感じる。
ラララの手の動きが揃っていなかったらしく、珍しく昭仁さんが「揃えましょう!」と右から左へワイパーをしてくれた。後ろを見ていなかったのでわからないけれど、昭仁さんがワイパーをした途端気持ち悪いくらい一気に揃ったらしい。これは見たかったな……。
17、THE REVO
この曲は、わたしにとっては2025年を象徴する曲だ。選んだ道を肯定してもらえている気がして、ライブで聞ける度に胸の奥からあたたかいものが溢れてくる。大きな声でシンガロングできるのも楽しい。何より「とて」が本当に良い。この瞬間はいつも意識をステージの中央のみに集中させて、息を潜めるようにして耳を傾けている。
18、はみだし御免
イントロの「ウォーウォウォウォ」の尺が長く取られ、みんなで拳を突き上げながら合唱する。「譲れない生き様がある」の後、3秒ほどの静寂が落ちた。完全な無音ではない、風が吹き抜けるような音が聞こえた。
「御免」
再び激しく楽器が鳴り始めた。わたし達のテンションも再び高揚する。
モニターに歌詞が踊るように表示される。
「ただ あなただけでいい〜」のパートから鳳凰が生まれ、紅く燃え上がった。モニターの演出についてはこれがぶっちぎりで良かったと思う。
19、愛が呼ぶほうへ
枝垂れ桜のようにステージの天井から花が咲き乱れる。モニター内ではヒラヒラと花びらが舞っていた。
記憶の端々に残るあらゆる出来事がすぐ横を通り抜けていく。10年前のわたしはまだ、この光景を知らない。出会えてよかったなぁとしみじみ思う。ライブに行くたびにいつも思う。まさしく、愛が呼ぶほうへ導かれている。この光景を、この先もずっとずっと見続けていたい。
───10年ぶりの沖縄、いかがでしたか?僕の記憶が正しければ10年前も僕がギターを弾いて彼が歌っていたと思います。多分10年後もこのフォーメーションは変わらず、僕がギターを弾いて彼が歌っていると思います。
この後、冗談っぽく晴一さんはこう言ったけれど、わたしはこの言葉が本当にうれしかった。10年と言わず、20年後もその先もずっとずっと同じフォーメーションで、ポルノグラフィティとして活動し続けてほしい。
曲が終わり、楽器も音を止め、会場に沈黙が落ちる。最初と同じように、息を吸う音が聞こえた。
綺麗な水をあげよう 望むまま
「冷たい水をください」で始まり「綺麗な水をあげよう」で終わる、ポルノグラフィティだからこその美しいライブだった。
こうして、本編が終了した。
アンコール
ポルノ!ポルノ!と手を叩きながら安定のポルノコールを繰り返す。Tシャツに着替えた二人とサポメンがステージに再び現れた。
晴一さんが若干客席に近寄って手を振る。近!!!!!と再びテンションが上がっていると、一瞬こっちを見た。いま目合った?目合ったよね!?とフォロワーとヒソヒソ声で盛り上がる。
🎤「あんたらが卑猥なカタカナ3文字を連呼するけぇ、アンコールやるよっ!!!!!!」
曲に入る前にサポートミュージシャンを紹介し、お決まりのハルイチ〜!アキヒト〜!タイムである(晴一さんの挨拶は愛が呼ぶほうへの時に書いたため、昭仁さんのだけ書きます)。
名前を呼ばれた昭仁さんは、まずはツアーの最初がコロナで延期になってしまったことを謝り、療養中のことを話し始めた。
🎤「高熱にうなされながら病床に臥せって、最初は何も考えられずただうなされてただけじゃったけど、徐々に熱も引いてきてね。その時に思い浮かんだのは、お客さんみんなが目の前にいてくれて、温かく迎え入れてくれる景色。……甘えとるって思われるかもしれんけど、きっとこうやって迎え入れてくれるんじゃないか、優しく背中を押してくれるんじゃないか、そんな風に思ったんです」
愛知でも同じような話をしていたはずなのに、なぜだか今回は妙に涙腺に来て、じわりと滲んだ涙を指先で軽く拭った。
🎤「さあ、この後は……変な踊りをやります!!大丈夫?アンコールで変な踊りはキツイぞ?」
変な踊り〜!!!!!大好き!!!!!任せてください!!!!!!
1、ミュージック・アワー
JOPGFM〜🎶から始まるVer.164。何回か聞いているけれど真っ先にファンダワの記憶が過ぎった。
2番で昭仁さんがわたし達のいる方に来てくれた。AメロでもBメロでも気にせずとにかく必死で飛び跳ねながら手を叩いていたからか、確実に絶対に間違いなく昭仁さんと目が合った。もうこれは絶対です。譲りません。
「あいやっあいやっ、あいやそうそうっ!」
あいやそうそう!?これやってくれると思わなかった……沖縄でテンションが上がっていたから?沖縄以外でもやってる?映像化されているものだと2016年のTHE WAY以来?ここめちゃくちゃびっくりした。足さばきが軽やかだった。
🎤「続いてが最後の曲です!」
晴一さんがチューニングをしながらギターをジャジャーンと鳴らす。
🎸「あ!!!」
いきなり大きな声を出した。
🎸「ちょっと喋っていい?」
🎤「ええよ」
🎸「サウナの件、どうすればいいかずっと考えとったんじゃけどいいのが浮かんだ。入っている時は赤いパンツを脱衣所に置いとくんよ」
あ〜!と客席からも納得の声があがる。
🎤「確かに!!それ分かりやすいね!!」
サウナ問題が解決(?)したところで、最後の1曲が始まった。
2、ライラ
ライラ!?初見の時本当に驚いた。ジレンマじゃないんだ!?REUNION以降はジレンマオンリーだったため、勝手にもうやらないと思っていた。今回2回目なのに掛け声がカークジラ!しか言えませんでした。カタカナ覚えるのが昔から大の苦手で……。
語りパートでは今回が20回目という節目のツアーであることに触れ、メンバー、サポートミュージシャン、スタッフ一同、これからも邁進していきたい、といった内容だった。
「皆さんの!笑っている顔が見たいから!!喜んでいる姿が見たいから!!」
ここ本当に嬉しかったな。原動力が我々ファンであること、それを言葉にしてくれること、その両方が嬉しかった。
山田マンを始め、スタッフ達がステージに登場した。楽しそうに笑いながら客席に手を振っている。まるでパレードみたいだ。それに応えるように精一杯こっちも声を出し、タオルを全力で回した。山田マンがちょうど近くまで来たので、絶対出世しろ‼️応援してるぞ‼️と目で激励を送りました。
最後の「歩き疲れたら帰っておいで」で昭仁さんが床を指さしていたのが本当に嬉しくて。さっきの挨拶と併せて、やっぱりライブはホームなんだと噛み締めた。目が合ったこと以上に嬉しかったと思う。
もし今後、人生の転機(転勤、結婚、出産など)でポルノから離れることがあったとしても、いつか自分にとってポルノの曲が「懐かしいもの」になる日が来てしまったとしても、"ここ"を歩き疲れた時に帰ってくる場所として示してくれていることにこれ以上ない幸せを感じる。もちろん離れる気なんて毛頭ないけれど、何かのきっかけでそんな日が来てしまったとしても、あたたかく迎え入れてくれるような気がして、その優しさに鼻の奥がツンとしてくる。だからライラが好きだし、だからポルノグラフィティが大好きなのだ。
胸の奥が温かくなるのを感じながら、わたしの最後の水は幕を閉じた。
終演後、フレームとステッカーを受け取る。今回のひらがなは「り」。
外に出るとまだ空の端が僅かに明るいことに気がついた。今走れば日が落ちる手前の海を見られる!!友達とダッシュで浜辺に向かった。

今回の水ツアーは普段のライブとかなり様式が異なっていたように思う。一応「種」というEPを引っさげてのツアーではあるものの1曲目が既存曲だったり、周年で披露することが多いアポロを歌ったり、いつものような捻くれセトリではなく(ごめん!)水にまつわる曲をたくさんやってくれたり、アンコール曲がジレンマでなくライラだったり、マネージャーやスタッフがステージに登場したり。当たり前から一旦離れてみる、という意味合いがあったのかもしれない。
前回のロマポル(OVEЯ)の時に、この人達の音楽に人生を捧げたい、人生をかけたいと改めて思ったのだけど、今回はどちらかといえば今回はこれからも共に歩みたい、という気持ちの方が強い。
活動は永遠ではないということ、それはもう痛いくらいに知っている。わかっている。
それでも未来の話をたくさんしてくれるポルノグラフィティは希望そのもので、口先だけの言葉ではないのはライブを見ていれば伝わる。この先も応援し続けたいし、ライブにも行きたいし、何より彼らの作る曲をずっとずっと聞き続けたい。いつか来る終わりを憂うよりも、今の時間をとにかく大切にしていきたい。
今年の秋には、アルバム「果実」のリリースが決まっている。みんなのうたで流れていたマスク・ド・カメロ、最初の公演で披露されたスペースヴァンガード、愛知公演で聴いたPlastic Viper、そして今回からの残響が入る。秋が明確にいつのことを指しているのかまだわからないけれど、リリースが決まっているだけでこんなにも嬉しい。
種は眠り、水に目覚め、果実となって響き始める。鳥は果たして何へと繋いでくれるのか。答え合わせとともに、その先の景色を見たいと切に願った。

